インテークを学びたい

ケアマネが初回面接相談に臨むための準備(スクリーニング偏)

初回面接相談に臨むためには準備が必要だ

まず第一ステップとして
スクリーニング(ふるいにかける)をしなければならない

スクリーニングとは『自分の事業所で対応できるのかどうかを選別する』
という作業である

電話なり来所で相談があった際に
利用者や家族は困りごとを抱えている
散々話を聞いた挙句に

『すみません当社では担当できません』

では
『早く言えよ!」
『いいかげんにしろよ!』

と苦情を言われてしまうだろう

お互いに無駄な時間を過ごすことが無いように
スクリーニングをまず行う

初回面談(インテーク)におけるスクリーニング6つのポイント

①事業所内の現利用者数(常勤換算)

ケアマネは担当できる件数に上限がある。
概ね35件(※規定を超えると減算になる)
よって、現在の常勤換算にケアマネ数で
担当できない場合はその旨を早めに伝える必要がある

②要介護認定の申請状況、認定結果

介護認定の結果によっては担当できないこともあるだろう

要支援:包括支援センター
要介護:居宅介護支援事業所

のように担当窓口が変わってくるので、介護認定の有無や認定結果は早めに確認する

③ご本人の居住地(住所)

市町などの実施地域を超えて訪問することはできない。
通常、重要事項説明書にサービスの実施地域が定められているので
エリア外の場合は担当できないことになる

④他事業所に依頼していないか?

ケアマネの世界は担当、登録制である。
介護保険証にすでに契約の包括支援センターや居宅介護支援事業所がある場合
その登録事業所をないがしろにしてマネジメントを行うことは出来ない
利用者や家族の中にはケアマネは登録・契約制であることを理解していないケースもあるので
介護保険証を確認して、すでに契約している居宅等はないかを確認する必要がある

⑤在宅を希望されているのか?

居宅介護支援はあくまでも在宅介護の支援サービスである
もし入院や施設の入所を希望されている場合は必要な期間への仲介が必要だ
もちろんサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームなどの住宅型の施設サービスは
在宅のケアマネとして関わることは可能であるが
介護保険施設(特養 老健など)やグループホーム 小規模多機能居宅介護
在宅のケアマネとして関わることは出来ないので
在宅希望なのか、病院や施設への入院入所を希望しているのかは確認が必要だ

⑥本当に自分の事業所を希望しているのか?

電話なり来所の相談があったわけだから、自分の事業所を希望している!
と思ってしまうのはわからなくはないが
利用者や家族の中には

『よくわからないけど病院の看護師にケアマネに相談しろと言われた』
『ケアマネなんて何をする人か知らないけど、知人から相談しろと言われた』
『デイサービスを使うには併設のケアマネにお願いするしかないと思った』

などの思い込みや勘違いなどを抱えて相談する利用者や家族もいる
自分の事業所の説明をしっかりと行ったうえで関わっていくことの承諾が必要だろう

以上が初回面接相談においてのスクリーニングで気を付ける6つのポイントである

◆コピペで使える支援経過記録 文例集(インテーク編)


コピペで使える支援経過記録 文例集
初回面談

【初回電話相談】
利用者の長女より電話あり。一人暮らしの母の介護のことで悩んでいるとのこと。電話では長女の悩み、主訴を聞くことに専念し、詳しい内容は後日自宅に訪問し面談にて確認することにした。〇月〇日に自宅に訪問することにする
※詳細はアセスメントシート参照

【初回面談実施】
利用者宅を訪問し、介護支援専門員証の提示を行い、自己紹介をした後にインテーク面接およびアセスメントを実施する。利用者の主訴及び家族の希望、身体状況や介護力、生活環境等についてアセスメントを実施する。
(アセスメントを実施することについてその趣旨を説明し、同意を得る)※別紙参照 

【病院での面談実施】
〇〇病院の病室を訪問し、介護支援専門員証の提示を行い、自己紹介をした後にインテーク面接およびアセスメントを実施する。利用者の主訴及び家族の希望、身体状況や介護力、病状、生活環境等についてアセスメントを実施する。
(アセスメントを実施することについてその趣旨を説明し、同意を得る)※別紙参照 

【病院での情報収集実施】
〇〇氏の担当ケアマネジャーである事を伝えたうえで、〇〇病院の病院スタッフ〇〇氏より医療情報を聴取する。病状、退院の見込み、リハビリ計画、退院前カンファレンスの日程などの確認を行う。
※詳細は別紙参照 

【介護保険者被保険者証の確認】
利用者および家族の同意を得て、被保険者資格、要介護認定の有無及び要介護認定の有効期間を確認する。

【身分証の携行】
利用者および家族に対して介護支援専門員証を提示し、今後担当介護支援専門員としてケアマネジメントを実施していくことについて同意をもらう。
契約時

【契約について】
 
サービス利用開始にあたり、契約書および重要事項説明書等について利用者本人及び家族に説明し、同意・捺印を頂き交付する。合わせて入院した際には、担当の介護支援専門員の氏名及び連絡先を当該医療機関に伝えるよう、利用者又はその家族にお願いし同意を得た。
※担当ケアマネジャーの連絡先を記入したカードを介護保険証ケースまたはお薬手帳のなかに入れてもらうようお願いする。

【複数の事業所選択と選定理由】
利用者及び家族に対し、当該地区における指定居宅サービス事業者等の名簿、サービスの内容、利用料等の情報を提供し、複数の指定居宅サービス事業者等の中から、利用者又はその家族がサービスの選択を可能であることをとを説明した後、サービス事業所の選定理由について介護支援専門員に対して求めることが可能であることを説明する

【個人情報の同意】
利用者及び家族等の個人情報の取り扱いについて、その利用目的、第三者への提供等の説明をした後、文書により同意を得た。

【金品収受の禁止】
介護保険法において、利用者や家族等からのケアマネジャーに対する金品(心付け・進物)の収受は固く禁止されていることについて説明し理解を求める。

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