ケアマネってむかつく

ケアマネに対する苦情とは?

介護保険制度の要と言われるケアマネジャーではあるが

利用者 家族 サービス事業所 医師 等々から
苦情を言われることがある
今日はそのことについて検証してみたい

★この記事に書いてあること★
・ケアマネに対する苦情内容
・ケアマネに能力差がある理由
・ケアマネの態度が大きくなる理由
・ケアマネに対する苦情はどこに言えばよい?
・ケアマネを変更するには?

◆ケアマネに対する苦情内容

まずケアマネを誹謗中傷する言葉の数々は

・ケアマネは横柄だ
・ケアマネは何様のつもりだ
・ケアマネは使えない
・ケアマネは偉そうだ
・ケアマネは性格悪い
・ケアマネなんて最悪、最低

こんなところだろうか?
基本的にやはり態度が横柄だと感じている人が多いように思う

苦情の具体的内容とは?

サービス事業所
・利用者の希望だけを聞く御用聞きになっている
・営業の挨拶に行っても軽くあしらわれる
・利用者を紹介してあげているという横柄な態度
・なんでもケアマネに話を通してからでないとキレる
・情報を欲しがる割にケアマネからは何の連絡もない
・担当者会議など来て当たり前という態度で急に招集がかかる
・担当者会議でケアプラン内容の変更をお願いしたら嫌な顔をされた

利用者・家族

・相談したくても連絡がつかないし、訪問もしてくれない
・質問しても答えてもらえない(また連絡すると言って2度と連絡はない)
・入所施設を紹介してもらう為パンフレットをお願いしたが持ってこない
・電話をしても返信がない
・サービス利用を強引に勧めてくる
・ケアプランの説明がないままサービスが開始された
・サービスの変更をお願いしたら露骨に嫌な顔をされた

医師等(医療関係者)

・挨拶もないので、誰が担当のケアマネかさえもわからない
・患者の外来時にアポなしで立ち会ってきた
・外来で忙しい時間に一方的に電話をしてくる
・担当の利用者が入院していても全く面会に来ない
・必要以上に入院中の情報を欲しがる

まだまだあるだろうが

よく耳にする苦情内容はこういったところだろう

(※もちろんケアマネにも言い分はあるが、とりあえずこのような声があるのは事実)

◆ケアマネに能力差がある理由

;ケアマネに対する苦情が多いのも事実であるが
素晴らしいケアマネが多いのも事実である

そこには
ケアマネに能力の差が大きいという歴然とした事実がある

能力の差が激しい理由はこちらに記事に書いてあるが

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差が激しい理由をざっくりと説明するのであれば

①介護保険開始当初と現在とではケアマネ試験の難易度に開きがあり過ぎる


年度

受験者数

合格者数

合格率
第1回(H10年度) 207,080 人 91,269 人
44.10%
第21回(H30年度)   49,312 人     4,944 人
10.10%

介護保険開始当初は産めよ増やせよ出ケアマネを量産したので
中にはケアマネの適性を欠く人が誕生した経緯もある

②基礎資格がバラバラ

ケアマネは基礎資格がバラバラである

医療系:看護師 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士など
福祉系:社会福祉士 精神保健福祉士など
介護系:介護福祉士 ヘルパー2級(平成30年度より廃止)

基礎資格が違えば、考え方や問題の捉え方も違ってくる

◆ケアマネの態度が大きくなる理由

それはケアマネには大きな権限が与えられているからである

・介護サービスの選択
・介護サービスの利用頻度の選択
・介護サービス事業所の選択

もちろんケアマネ(介護支援専門員)一人で決めるわけではない
利用者や家族の希望も尊重しつつ
ケアマネが提案という形でサービスをプランに組み込んでいく

しかし上記のような大きな権限が委ね、与えられているのも事実

であるから
ケアマネは利用者とも介護事業所とも表向きは平等であるとはいえ
どこか立場が上であるかのように思われるところがあるわけだし
そう錯覚しているケアマネがいるのも残念だが事実である

なるほど
だからあのようなケアマネ批判が生じるわけであるが・・・



◆ケアマネに対する苦情はどこにいえば良い?

ケアマネの苦情はどこに言うべきか?

基本的には

①担当ケアマネの所属する事業所の管理者
②住所地を管轄する保険者(市町村)
③都道府県の国保連合会
④地域包括支援センター等

苦情の窓口は契約書や重要事項説明書に記載されていると思うので
そちらに電話連絡してみるのが良いと思われる

しかし、ケアマネに対して苦情を言うことは

★利用者や家族の立場としては
『そんなことをしてそれ以降、冷たくされたらどうしよう・・・』
『いろいろとこれからも相談しないといけないので言いにくい・・・』
★サービス事業所の立場としては
『苦情を言って利用者を紹介してもらえなくなるとどうしよう・・・』
『これからのお付き合いもあるので言いにくい・・・』

という声があることも事実

しかし、苦情を言って冷たくされるようなケアマネであれば
とっととケアマネを変更したほうが良い!

◆ケアマネを変更するには?

ケアマネを変更することは可能だ

◆同一事業所内で変更するパターン

契約書等に記載されているケアマネ事業所の管理者宛に連絡し
同一事業所内でケアマネを変更してもらいたいことを伝える
(※1人ケアマネ事業所の場合は同一事業所内での変更は不可)

◆ケアマネの事業所ごと変更するパターン

手続きは
居宅サービス計画作成依頼(変更)届出書
を印鑑だけ押して市町村(保険者)に提出すれば簡単に可能だ!
(※変更手続きは新担当のケアマネがしてくれる)

ただ、いくつか注意点がある

①ケアマネ事業所自体を変更する場合は新しいケアマネを決めてから!
新たに担当してくれるケアマネを決めずに、現ケアマネに変更の話をすることは
現在利用しているサービスに影響がでる恐れがある為
新担当ケアマネをある程度決めてから、変更の旨を現ケアマネ事業所に伝える

②ケアマネ事業所変更の連絡は居宅介護支援事業所の管理者に連絡する
担当を変更したいと伝えることはさすがに言いにくい
直接担当ケアマネに言わなくても、その事業所の管理者に変更の旨を伝えると良い
新旧ケアマネの引継ぎもあるので、新しいケアマネの氏名・事業所も伝えたほうが良い

★今日のまとめ
・ケアマネに対する苦情は多い(特に態度が横柄)
・ケアマネは能力の差がある(ピンキリ)
・ケアマネに対する苦情(不満)はため込まずに窓口に連絡する
・ケアマネは担当を変更することが出来る(事業所内 事業所外9

一方でケアマネ側の声に耳を傾けてみると

『なんでケアマネばかり責められるんだ!』

『なんでケアマネばかりこんなにいじめられるんだ!』
『そんなにケアマネってだめなの?』

といった愚痴や不満が聞こえてくる

その理由は!
『ケアマネに対する期待が大きいからである』
『ケアマネは責任の重たい仕事をしているからである』

『介護保険制度が成功するも失敗するもケアマネ次第であるから』
である

利用者にとっても介護サービス事業所にとっても
また国にとっても
『人』『サービス』『金』の3つを
これほどの権限を持って動かすことが出来る職種は
ケアマネを置いて他にはない!

利用者にしてみれば、ケアマネの良し悪しによって
利用者の生活の良し悪しが決まってくるのだ!

だからケアマネにはより質の高いケアマネジメント能力が求められるのだ

ケアマネにとって今は運命の分かれ道

このまま介護保険制度の要として、制度の中心的な役割を担うのか?
それとも
人工知能(AI)に取って代わられて、消えていく職種なのか・・・

今まさにそこが問われている!

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