相談援助技術を学びたい

相談援助技術(自己覚知)について

さあ、今日は自己覚知についてお話してみよう

◆専門職が身に付ける自己覚知

まずは下の絵をご覧いただきたい

→がさしている部分は同じ色である
多分多くの人は左が濃く右が薄いグレーに見えるはず
(※嘘だと思うのであれば印刷して周囲を切り取って確かめて!)

次に

この絵を見ていただくと、私の研修では
6割の人が『若い女性』
3割の人が『老婆』
1割の人が『どちらにも見える』
と答える

まあここで言いたいのは
同じ色に見えるとか見えないとか
若い女性に見えるとか老婆に見えるとか
そんなことはどうでもよく

人によって物ごとの見え方が違う!ということである

人にはそれぞれの価値観があり
その価値観と言うフィルターを通じて物事を

・見たり
・聞いたり
・感じたり
・怒ったり
・泣いたり
・笑ったり

しているに過ぎない

つまり我々は

物事をあるがままに見ているようで
自分のあるがままに見ているに過ぎない

ということ

人間として生きている以上、
自分の価値観 フィルター 色眼鏡 物差し 倫理観 哲学
を持ち合わせているのは当たり前だのクラッカーである

しかし、その価値観という名の『色眼鏡』をかけていることを
人々は往々にして忘れてしまいがちであり
そのメガネをかけていることを意識することは稀である
そして、その価値観を人に押し付けてしまいがちなのである

だから、人の意見を受け入れず自分の意見を正しいと主張する行為は
青いサングラスをかけて
信号は赤なのに

『いや!今信号は青だった!』

と主張していることと同じである

だから、人の意見を受け入れず自分の意見を相手に押し付ける行為は
自分のかけている眼鏡を

『この眼鏡よく見えるから、試しに使ってみて』

と押し付けていることと同じである

人はみな違うのだ
『事実は一つ 解釈は無限』なのだ

①専門職は自分の価値観(色眼鏡)を自覚する
②専門職は自分の価値観(色眼鏡)を人に押し付けない

介護に関わる専門職は以上の2点を肝に銘じておくべきである!

◆自分の価値観を知る方法

これまでの文章で、相談援助職員として
自分の価値観を知る自己覚知が重要であることはお分かりいただけたと思う

ならば自分の価値観を知る方法とは? どのような方法があるだろか?

その際にはこの質問に答えてみると
自分の価値観が見えてくる

①「あなたは、どんな時に心からの満足感や喜びを感じますか?」

 

②「あなたは10年後どんな人になっていたいですか?」

 

③「失うと生きる気力がなくなってしまうものは何ですか?」

 

④「もしもお金の心配がまったくなかったら、どんなことをしたいですか?」

 

⑤「どんな人を尊敬していますか?また、その人のどんなところを尊敬していますか?」

じっくりと考えてみてほしい
その答えが、自分の価値観である可能性が高い!

★本日のまとめとして

①専門職は自分の価値観(色眼鏡)を自覚する
②専門職は自分の価値観(色眼鏡)を人に押し付けない