ケアマネの教科書

ケアマネは守備範囲が広い

この世の中には、誰かがやらないといけないが
誰がやるかが明確でない仕事と言うものがある

野球で言えば三遊間のゴロだ!
三塁手が取っても遊撃手が取ってもいいボールと言うものがある

介護保険にも存在する!

例えば、まったく身寄りがない人が救急搬送されたとき
救急隊員から救急車に同乗してくれとお願いされたら?
病院から入院に必要な荷物を持ってきてほしいと頼まれたら?

普通であれば家族がすることだが

仕事が忙しい
遠方在住
介護者が要介護者
そもそも家族がいない
家族がいても不仲
などの理由で、頼れる家族がいないことも多い

ならば外部サービスを利用すればいいじゃないか
いや!
身寄りがないなどの問題を抱えている人は
金銭的な問題も抱えており
外部サービスを利用できる経済状況の人はほとんどいない

だったら、近所の人の協力を得ればいいじゃないか!
いや!
そういうケースは近隣との関わりが希薄で
地域から孤立しているケースが多い

ならば誰がする?

ケアマネがするしかないじゃないか!

包括に相談すると
地域ケア会議をして、新しい社会資源を作りましょ!
とアドバイスがあった・・・

バカ言ってんじゃないよ!
我々は今日、明日のことを言ってんだよ!
そんなのんきなことを言っている場合じゃないんだ!

ケアマネだって自分の仕事ではないと思いながら
泣く泣くやっているんだ!

そういう意味でケアマネの守備範囲はとても広い
ボールが飛んできても誰も取ろうしないから
ケアマネがボールに飛びつくしかない!
利用者の生活を守るために

内野でも外野でも走り回らなければならない

しかしボールを取り損ねたり、エラーをすれば
これでもか!
というくらい責められる・・・

落ち込んでいると
職場の上司から

『それはケアマネの仕事ではないでしょ!』
『もっと他の社会資源を活用しないと!』

と指導される

なんとも報われない仕事である・・・