ケアマネジャー不要論というものがある
『ケアマネなんていらないんじゃね?』
『それな!』
みたいな感覚で言われるが、当のケアマネにしてみれば
『冗談じゃない!』
と反論したくなるバカげた一部の世論である
よく言われるのが
人工知能(AI)がケアプランを自動で作成してくれるんだからケアマネなんて要らない!
これからケアマネジメントの自己負担が発生すれば
ケアプランの自己作成や作成代行サービスができるのでケアマネなんて要らない!
っとまあ、こんなところだろうか?
これらの意見を聞いたときにいつも感じる違和感は
ケアマネのことをケアプラン作成屋(ケアプランナー)と思ってねえか?
ケアマネはケアマネジャーであってケアプランナーではない!
という違和感である
実務についているケアマネの立場で言わせてもらえば
ケアプラン作成はケアマネの数ある業務の中の一部であり
割合で言えば100の内10~20程度のものである
ケアマネはマネジメントを行うからケアマネジャーなんだ!
さてそれでは
①目標管理マネジメント
ケアマネは利用者の目標達成請負人である
利用者の生活目標を達成するために、あらゆる社会資源を動員して
目標達成を目指していく
また、利用者の内的資源(ストレングス)を活用して
エンパワーメント(パワー注入)していく
優れたコミュニケーション能力、高度な相談援助技術によって
利用者の元気スイッチややる気スイッチを押して、目標達成をサポートする
②チームマネジメント
ケアマネの仕事の醍醐味はチーム作りである
利用者の目標達成実現のために、必要な社会資源を探し招集するのである
それぞれの職種や事業所、地域の持っている強みを活かしたチームを作っていく
また地域に社会資源が無ければ自ら作り出していくマネジメントが必要だ
③給付管理マネジメント
利用者や家族の経済的負担を考慮しながら
必要なサービスを適正な量だけ提供していくマネジメントが必要だ
④時間管理マネジメント
目標を設定したならば、いつまでにどれだけのサービスを提供し
その程度の期間までに目標達成に向けてサービスを実施していくのか
提供時間や頻度、締め切りを考えながら支援していく
⑤メンタルヘルスマネジメント
ケアマネは、利用者や家族の愚痴や自慢話を聞いて
利用者や家族がストレスをためないように支援しなければならない
⑥リスクマネジメント
ケアマネは利用者が今後起こる可能性のあるリスクを予想し
そのリスクが発生しないような手立てを
あるいはリスクが発生してしまった場合の手立てを考えなければならない
以上のようなマネジメントを行うからこそ
ケアマネはケアプランナーではないと言える
下のグラフを見てほしい
あなたを担当しているケアマネジャーを信頼していますか?
【出典】厚生労働省「平成27年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査」
このアンケートを見ると
信頼しているが79.5%
どちらかというと信頼しているが19.2%
合計すると実に約99%の利用者がケアマネを信頼していると答えている
こんなに利用者から信頼されているケアマネが不要というなら
いったい何が利用者に必要だと言えるのだろうか?
我々ケアマネはもっと自信を持って仕事をするべきだ
ケアマネの将来はない
ケアマネは消えてなくなる
などのネガティブな意見は気にしないことだ
このご時世だから何の仕事だってコンピューターやロボットに
取って代わられる可能性はあるんだ
我々は利用者と向き合い
利用者の生活を支えるケアマネジャーとして
胸を張って仕事をするだけのことだ!
我々ケアマネが支えているのは最も非科学的な『生活』である
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