ケアマネの将来像『今後どうなる?』

ケアマネの将来像は悲惨・・・

『ケアマネに転職して将来はあるのか?』

はっきり言って『厳しい』というのが現実であろう!

今日はケアマネの将来について予想してみる!

まず
これまでケアマネを目指す最も一般的なルートは

①介護職に就く
②介護福祉士を取る
③ケアマネの資格を取る
④ケアマネへ転職
このルートが一番多いように思う

介護人材の不足が叫ばれて、介護職の待遇がかなり改善された
介護職員処遇改善加算などである
さらに夜勤をすれば夜勤手当なども付くので
下手にケアマネに転職をすると手取りが下がるという現象もみられる

相変わらず処遇改善においてはケアマネは蚊帳の外で

国の施策である
介護職員魅力アップ大作戦
ケアマネ魅力ダウン大作戦により

ケアマネに転職する人も減少している

◆ケアマネ減少時代の到来

ケアマネジャーの受験者・合格者の推移

年度 受験者数 合格者数 合格率
第1回(H10年度) 207,080 人 91,269 人 44.1%
第2回(H11年度) 165,117 人 68,090 人 41.2%
第3回(H12年度) 128,153 人 43,854 人 34.2%
第4回(H13年度) 92,735 人 32,560 人 35.1%
第5回(H14年度) 96,207 人 29,508 人 30.7%
第6回(H15年度) 112,961 人 34,634 人 30.7%
第7回(H16年度) 124,791 人 37,781 人 30.3%
第8回(H17年度) 136,030 人 34,813 人 25.6%
第9回(H18年度) 138,262 人 28,391 人 20.5%
第10回(H19年度) 139,006 人 31,758 人 22.8%
第11回(H20年度) 133,072 人 28,992 人 21.8%
第12回(H21年度) 140,277 人 33,119 人 23.6%
第13回(H22年度) 139,959 人 28,703 人 20.5%
第14回(H23年度) 145,529 人 22,332 人 15.3%
第15回(H24年度) 146,586 人 27,905 人 19.0%
第16回(H25年度) 144,397 人 22,331 人 15.5%
第17回(H26年度) 174,974 人 33,539 人 19.2%
第18回(H27年度) 134,539 人 20,924 人 15.6%
第19回(H28年度) 124,585 人 16,281 人 13.1%
第20回(H29年度) 131,560 人 28,233 人 21.5%

第21回(H30年度)

49,312 人
4,944人
10.1%
第1回~第20回合計 2,755,820 人 695,017 人 25.2%
また介護支援専門員試験の資格要件が厳しくなり
ヘルパーの資格などは除外された
これにより受験者は大幅に減少している

さらに平成30年度は合格率驚異の10.1%という狭き門になり
合格者数は5000人を下回った

つまり、これまで産めよ増やせよで増産してきたケアマネ
これからは急速に減少していくことが予想される
周りを見渡せば
どちらが利用者かわからないようなケアマネもおり
ケアマネ自体の高齢化も進んでいる

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◆管理者要件が主任ケアマネに!

さらに平成32年度からは居宅の管理者の要件は
介護支援専門員から主任介護支援専門員に変更になった

つまり居宅の管理者は主任ケアマネの資格を持っていなければ
事業を継続させることが出来ないのだ
60歳過ぎて細々と1人ケアマネをしていた人などは
居宅をたたむ人も増えるのではないだろか?

なぜならば
主任ケアマネと言う資格は維持するだけでも
かなりのランニングコストがかかるのだ
例えば
5年ごとに主任介護支援専門員更新研修を受ける
さらに5年の間には受講要件(現在は年4回)の研修を受ける
そこには何十時間という時間的コスト
何万円という経済的コストが発生する
つまり主任ケアマネという資格を維持するだけでも
時間的、経済的コストをかけなければならない

こんなことが細々と1人ケアマネをやっていこうとしているひとに耐えられるだろうか?
『もうこんなことならケアマネなんて辞めようかしら』
『居宅介護支援事業所も閉じてしまおうかしら』
と思うケアマネが出てきても不思議ではない

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◆ケアマネジメントの自己負担

さらに

次期改正ではケアマネジメント料の自己負担の話も出てきている
ただでさえレセプトの請求業務書類業務(ペーパーワーク)に追われている中
利用者の負担金の請求業務が発生するなど考えられない
請求書、領収証の作成
滞納している利用者への督促
現金などを取り扱う負担
料金が発生することで強気に出る利用者や家族も考えられる

◆事務負担の増大

現在の居宅介護支援費で事務員を雇用する余裕のある所がどれだけあるだろうか?

日々の業務はペーパーワークに追われ
利用者や家族の気まぐれでサービスが変更となれば
アセスメントからプラン作成 担当者会議にモニタリングと
そして支援経過記録・・・
1つのサービスが変更になれば10の書類を作成しなくてはならない・・・
月末月初には、めまいを感じながらも複雑な加算にまみれた実績に汗を流す

そんなわけでケアマネの将来を考えると
決して明るいとはお世辞にも言えないわけである

これまで介護保険の要として
地域包括ケアシステムの要として
活躍が期待されたケアマネもここで万事休すか・・・

ケアマネの将来像まとめ

①ケアマネと介護職の賃金逆転現象によりケアマネの仕事は不人気に!
②ケアマネ試験受験者数 合格者数の減によりケアマネ減少時代へ突入!
③主任ケアマネの管理者要件とケアマネ高齢化よりケアマネ退職者UP!
④ケアマネジメント自己負担の導入により事務負担UP!
⑤ペーパーワークと更新研修の負担増により他職種への転職者UP!

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