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【監査対策】受付・契約時に注意すべきポイント

居宅のケアマネはサービスの利用開始にあたり
利用者又は家族から同意をもらわなければならない!

◆運営基準(内容及び手続の説明および同意)

運営基準第4条第1項(内容及び手続の説明および同意)
指定居宅介護支援事業者は、指定居宅介護支援の提供の開始に際し、あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、第18条に規定する運営規定の概要その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、当該提供の開始について利用申込者の同意を得なければならない。

この根拠をもとに文章で同意を得る書類が『重要事項説明書』である

受付および契約は利用者とケアマネが最初に出会う入り口である。
重要事項説明書等で利用者に対してきちんと説明責任が果たせているか?
ケアマネジャーはこれらを意識する必要がある
「契約書 イラスト」の画像検索結果

◆受付契約時の☑ポイント

☑重要事項説明書 契約書の日付はサービス開始前になっているか?
☑個人情報を適切に取り扱っているか?
☑個人情報の同意は利用者だけでなく家族からも同意を得ているか?
☑契約の日付は支援経過記録(第5表)で確認できるか?



2018年4月の改正で居宅介護支援事業者は『複数の事業所の紹介を求めることが可能であること』『当該事業所をケアプラン原案に位置付けた理由を求めることが可能であること』
この2点が義務化された

よって上記2点を重要事項説明書に追記する必要がある
それ以外の内容も含めて記載例を提示する

◆重要事項説明書(2018年)追記内容見本

重要事項説明書の追加部分 見本
◆公正中立に関するもの

(1)サービス事業者の選定にあたって、利用者は複数の指定居宅サービス事業者等を紹介するよう求めることが出来ます。

(2)利用者は居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者等の選定理由の説明を介護支援専門員に求めることが出来ます。

◆医療機関との連携に関するもの

(3)利用者が医療機関等に入院した際、その入院先(医療機関)に担当介護支援専門員の氏名・連絡先を伝えるよう求めます。

(4)介護支援専門員は、指定居宅サービス事業者等から利用者に係る情報の提供を受けたとき、その他必要と認めるときは、利用者の服薬状況、口腔機能その他の利用者の心身又は生活の状況に係る情報のうち必要と認めるものを、利用者の同意を得て主治の医師若しくは歯科医師又は薬剤師に提供いたします。

(5)介護支援専門員は、利用者が訪問看護、通所リハビリテーション等の医療サービスの利用を希望している場合、その他必要な場合には、利用者の同意を得て主治の医師等の意見を求めます。またこの場合において、介護支援専門員は、居宅サービス計画を作成した際には、当該居宅サービス計画を主治の医師等に交付いたします。

◆相談支援事業者との連携に関するもの

(6)障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に規定する特定相談支援事業者、住民による自発的な活動によるサービスを含めた地域における様々な取組を行う者等との連携に努めます

続いて

◆初回面談 契約時の支援経過記録記載

初回面談

【初回電話相談】

利用者の長女より電話あり。一人暮らしの母の介護のことで悩んでいるとのこと。電話では長女の悩み、主訴を聞くことに専念し、詳しい内容は後日自宅に訪問し面談にて確認することにした。〇月〇日に自宅に訪問することにする
※詳細は相談記録 参照

【初回面談実施】

利用者宅を訪問し、介護支援専門員証の提示を行い、自己紹介をした後にインテーク面接およびアセスメントを実施する。利用者の主訴及び家族の希望、身体状況や介護力、生活環境等についてアセスメントを実施する。
(アセスメントを実施することについてその趣旨を説明し、同意を得る)
※アセスメントシート参照 

【病院での面談実施】

〇〇病院の病室を訪問し、介護支援専門員証の提示を行い、自己紹介をした後にインテーク面接およびアセスメントを実施する。利用者の主訴及び家族の希望、身体状況や介護力、病状、生活環境等についてアセスメントを実施する。
(アセスメントを実施することについてその趣旨を説明し、同意を得る)
※アセスメントシート参照 

【病院での情報収集施】

〇〇氏の担当ケアマネジャーである事を伝えたうえで、〇〇病院の病院スタッフ〇〇氏より医療情報を聴取する。病状、退院の見込み、リハビリ計画、退院前カンファレンスの日程などの確認を行う。
※詳細は別紙参照 
契約時

【契約について】
 
サービス利用開始にあたり、契約書および重要事項説明書等について利用者本人及び家族に説明し、同意・捺印を頂き交付する。合わせて入院した際には、担当の介護支援専門員の氏名及び連絡先を当該医療機関に伝えるよう、利用者又はその家族にお願いし同意を得た。
※担当ケアマネジャーの連絡先を記入したカードを介護保険証ケースまたはお薬手帳のなかに入れてもらうようお願いする。

【複数の事業所選択と選定理由】

利用者及び家族に対し、当該地区における指定居宅サービス事業者等の名簿、サービスの内容、利用料等の情報を提供し、複数の指定居宅サービス事業者等の中から、利用者又はその家族がサービスの選択を可能であることをとを説明した後、サービス事業所の選定理由について介護支援専門員に対して求めることが可能であることを説明する

【個人情報の同意】

利用者及び家族等の個人情報の取り扱いについて、その利用目的、第三者への提供等の説明をした後、文書により同意を得た。
※別紙 個人情報使用同意書 参照

【金品収受の禁止】

介護保険法において、利用者や家族等からのケアマネジャーに対する金品(心付け・進物)の収受は固く禁止されていることについて説明し理解を求める。

◆個人情報に関する同意書 見本

個人情報に関する同意書



〇〇〇居宅介護支援事業所 殿

私(利用者)、及びその家族の個人情報について、〇〇〇居宅介護支援事業所が下記の第3者に対して、下記の個人情報を必要な範囲で提供すること及び当該第3者が提供の趣旨に従った下記の目的で当該個人情報を利用することに同意します。




1 利用目的
・介護サービス計画作成、サービス担当者会議、関係者・事業者間での連絡調整において必要な場合
・介護保険施設等への入所に伴う情報提供が必要な場合
・事故発生時における関係機関への情報提供や報告が必要な場合
・介護支援専門員実務研修における実習生の受け入れに使用する場合
・その他本人の状況に応じた適切な介護保険及び高齢者保健福祉サービスの提供に必要な場合
2 提供する第3者
地域包括支援センター、居宅介護支援事業者、居宅サービス事業者、介護保険施設、主治医、その他介護保険及び高齢者保健福祉サービスに係る関係者


3 提供する個人情報
アセスメントシート、要介護認定又は要支援認定に係る調査内容、介護認定審査会による判定結果・意見、主治医意見書、利用者基本情報、基本チェックリスト、基本健康診査結果、介護サービス計画書等の個人に関する記録

4 使用する期間
契約書で定める期間


平成   年   月   日
          

(利用者)

住  所             

 

氏名              印

(家族の代表)

住  所             

氏名              印

 

利用者は、身体の状況等により署名ができないため、利用者本人の意思を確認の上、私が利用者に代わって署名を代筆しました。

(署名代筆者)

住  所             

 

氏名              印

◆ターミナルケアマネジメント加算 同意書見本

ターミナルケアマネジメント加算
同意書

私は、貴事業所が提供するターミナルケアマネジメントについての説明を受けましたが、私どもの意向に沿ったものであり、下記の内容を確認し同意いたします。

① ターミナル期に担当ケアマネジャーが通常よりも頻回に訪問すること

② 担当ケアマネジャーが状態変化やサービス変更の必要性を把握すること

③ 把握した心身の状況等の情報を記録すること

④ 把握した心身の状況等を主治の医師等やケアプランに位置付けた居宅サービス事業者へ提供すること

⑤ 必要に応じて主治医等に病状等に関する指示をうけること

〇〇居宅介護支援事業所 管理者  殿

平成   年   月   日

 利用者 住 所                  

                       

利用者 氏 名               ㊞

家 族 住 所                

                       

家 族 住 所               ㊞


(続 柄)