ケアマネージャーとは

ケアマネジャーの合格率が低い理由

介護支援専門員試験の合格発表が年々低下している。
第21回(平成30年度)の発表があったが
なんと衝撃の10%台!
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下の表を見てもらえればわかるが
介護保険制度開始当初は50%に近かったので
合格率は激減したと言える

そもそも今年度は試験の受講者自体が激減していたので


受験者数の推移

第20回(平成29年度) 131,560 人
第21回(平成30年度)    49,312 人
(※下記の表を参照)
合格者数は衝撃的な数字となっている

本日はこの合格率低下の理由を考えてみる

一つ目

◆ケアマネジャーの量から質への転換

ケアマネ(介護支援専門員)誕生の歴史を振り返れば答えが見えてくる

ケアマネジャーは介護保険制度開始と同時に誕生した
開始当初は介護サービスを利用するために、ケアマネジャーが必要だった
ケアプランを作成しなければ、介護サービスを利用出来ないのだから
ケアプランを作成するケアマネジャーを大量生産する必要があった

ケアマネ試験の合格率を見ても40%台と受験者の半数近くが合格している
出題範囲も狭く、試験難易度もそれほど高くなかった

つまり

ケアマネを産めよ増やせよ!のベビーブーム時代があったわけだ
当然、そうなるとケアマネジャーとしての資質に疑問が残るような人も
ケアマネとして世に出ていくわけで

ケアマネバブルな時代であった

そして、ケアマネバブルは崩壊し
ケアマネ大量生産の時代は終焉を迎え
現在は量より質の時代が到来した
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ケアマネ試験の合格率は10%台に低下し
出題範囲も広がり免除科目も廃止された
試験の受講要件も厳格化された
さらに合格後に受ける実務研修も時間が倍増され
現場実習も必修、さらに5年ごとの資格更新制

つまりケアマネの歴史をわかり易く言うと

『とりあえず必要だったからケアマネを量産したけど
もう増えすぎて、そんなに数が要らなくなっちゃった・・・
しかも、産めよ増やせよで大量生産したので
質の悪いケアマネが世にあふれちゃった・・・
これからは量より質で、悪いケアマネはふるいにかけちゃうぞ!』

というところだ

ケアマネバブルははじけケアマネサバイバルの到来である

そう、利用者に選ばれるケアマネでなければ
このサバイバルを生き残ることは出来ない



◆介護職からケアマネへの転職阻止

介護支援専門員の基礎資格を見てみると
6割から7割は介護福祉士である
図2

つまり、これまでは介護福祉士として介護の現場で働き
一定の実務経験を経て
ケアマネの試験にチャレンジし
資格をゲットした後は
ケアマネジャーに転職なり異動するケースが多かった

ところが、介護職の不足が深刻になり
ケアマネジャーに転職されては困る状況が発生したわけである

そこで国の対策は

・介護職員処遇改善加算で介護職の給料を引き上げる
 思惑通り、介護職員の給料がケアマネを逆転するケースも増えてきた
 そして相変わらず処遇改善においてケアマネは蚊帳の外

・ケアマネの更新制度導入
 ケアマネは資格保持のため長時間の更新研修の受講が義務化され
 受講料もUPさせ、ケアマネから介護職への転職を促す

・ケアマネの減算規定強化
公正中立にできていないという一部のケアマネを全体化して
 減算規定を厳しくしペーパーワーク地獄にケアマネを落とし入れる

このように

① ケアマネジャーの合格率のあからさまな低下
② ケアマネジャーの試験受講の要件厳格化
③ 介護職員の仕事魅力UP政策
④ ケアマネジャーの仕事魅力DOWN政策

車の両輪どころか

4輪駆動(4WD)でがっちりと介護職からケアマネへの転職を阻止したいわけである

そんなわけで

ケアマネジャーの質を担保するために

量より質への転換

 

介護職員の確保

という2つの視点からケアマネジャーの合格率が低下したわけである

ケアマネ試験 受験者・合格者数の推移

年度 受験者数 合格者数 合格率
第1回(H10年度) 207,080 人 91,269 人
44.1%
第2回(H11年度) 165,117 人 68,090 人 41.2%
第3回(H12年度) 128,153 人 43,854 人 34.2%
第4回(H13年度) 92,735 人 32,560 人 35.1%
第5回(H14年度) 96,207 人 29,508 人 30.7%
第6回(H15年度) 112,961 人 34,634 人 30.7%
第7回(H16年度 124,791 人 37,781 人 30.3%
第8回(H17年度) 136,030 人 34,813 人 25.6%
第9回(H18年度) 138,262 人 28,391 人 20.5%
第10回(H19年度) 139,006 人 31,758 人 22.8%
第11回(H20年度) 133,072 人 28,992 人 21.8%
第12回(H21年度) 140,277 人 33,119 人 23.6%
第13回(H22年度) 139,959 人 28,703 人 20.5%
第14回(H23年度) 145,529 人 22,332 人 15.3%
第15回(H24年度) 146,586 人 27,905 人 19.0%
第16回(H25年度) 144,397 人 22,331 人 15.5%
第17回(H26年度) 174,974 人 33,539 人 19.2%
第18回(H27年度) 134,539 人 20,924 人 15.6%
第19回(H28年度) 124,585 人 16,281 人
13.1%
第20回(H29年度) 131,560 人 28,233 人 21.5%

第21回(H30年度)

49,312 人

4,994 人

10.0%
第1回~第20回合計 2,755,820 人 695,017 人 25.2%