独立というのは、ある意味ビジネスにおいて夢かもしれない
医者でも弁護士でも独立開業を目指すし
芸能人も独立を目指している
そこには、組織に所属するのではなく
自分の思い描いた理想を追求する、素敵なビジネスマンの姿が想像される
ケアマネ(介護支援専門員)も同じだろう
今日はケアマネが独立できるのか?
独立することのメリット、デメリットについて検証してみる
目次(もくじ)
独立のメリット
①勤務の自由度が高い
独立開業すれば、上司もいない、気を遣う同僚もいない、休みも勤務時間についても
自由度はかなり高くなるはず。もちろん利用者との約束は優先されるが、それでも
自分で調整すればかなり自由になるはず
②通勤時間なし
ケアマネが居宅を開業するには、事務スペースと相談スペースさえ確保すれば基準をクリアするので
ほとんどの場合、自宅兼事務所にすることが多い。その場合当然通勤は無くなる
③組織に拘束されない
独立開業の最大のメリットはこれだ!
嫌味な上司はいない、気を遣う同僚も、手のかかる後輩もいない
つまり、自分の思いを最優先に事業を運営することが出来る
独立のデメリット
①最初は知名度が低い
独立開業しても、最初は知名度がないので、集客に困るであろう
病院や包括に挨拶に行っても、軽くあしらわれてしまう可能性大
いかに、これまで会社の名前で仕事をしていたのかを痛感するだろう
②病気になったら・・・ 長期旅行に行きたいが・・・
1人で開業すると、自分の仕事を代わりにしてくれる人がいない
もし自分が病気になって、長期入院になったら利用者はどうしよう?
もし長期旅行で事務所を空けるときはどうしよう
長期離脱することになると利用者に多大なご迷惑をおかけすることになる
③教えてくれる人がいない
ケアマネをしていると困難なケースに出くわすことが多々ある
給付管理、運営基準、加算減算でわからないことが多々ある
そんな時、1人ケアマネは自分で解決しなくてはならないことが多い
ということで
独立開業のメリット、デメリットをあげてみた
独立した場合の収入源
ちなみに独立開業した際の収入計算について計算してみた
(ケアマネ1人として計算)
基本単位 加算 | 単位 | 件数 | 介護報酬 |
---|---|---|---|
要介護1〜2 | 1,053 | 20 | ¥210,600 |
要介護3〜5 | 1,368 | 10 | ¥136,800 |
要支援1〜2 | 400 | 8 | ¥32,000 |
退院・退所加算 | 450 | 1 | ¥4,500 |
入院時情報連携加算 | 200 | 2 | ¥4,000 |
初回加算 | 300 | 1 | ¥3,000 |
合計 | ¥390,900 | ||
その他の収入 |
|||
認定調査 | 3,500 | 2 | ¥7,000 |
総合計 |
¥397,900 |
まず受け持ち件数は要介護1〜5で30件とした
要支援1〜2は8件(包括からの委託料は¥4000)
加算についてはその月によって異なるがおおよその平均で算定
その他にも要介護認定の調査を1カ月に2件実施(市町から委託料¥3500)
こうするとケアマネが独立した場合、概ね40万円の収入がある
¥397,900 | × | 12カ月 | = | ¥4,774,800 |
---|
この金額を12カ月出かけると概ね500万弱の収入になる
もちろん居宅介護支援事業所でも必要な経費が掛かる
・印刷代
・パソコン作成ソフト保守料
・ガソリン代
・研修参加費
・家賃(※自宅で事業をする場合は不要)
まあ費用についてはケースバイケースだが
居宅介護支援事業所については概ね人件費率は80%と言われているので
¥4,774,800 | × | 80% | = | ¥3,819,840 |
---|
自分の収入にできる金額は400万弱
という結論が出る
別の記事にもケアマネの年収について記載しているのでご参考に!
ケアマネの年収と収入源は?
さあ、独立開業するか否か
決めるのはあなただ!
参考資料 平成28年 平成29年職種別給与(手当等含む)
平成29年9月 | 平成28年9月 |
差額
|
|
---|---|---|---|
看護職員 | ¥371,430 | ¥364,240 | ¥7,190 |
ケアマネジャー |
¥348,760 |
¥339,400 |
¥9,360 |
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
|
¥344,490 | ¥335,210 | ¥9,280 |
生活相談員
支援相談員
|
¥323,690 | ¥313,370 | ¥10,320 |
管理栄養士 | ¥306,070 | ¥297,540 | ¥8,530 |
事務職員 | ¥304,740 | ¥297,780 | ¥6,960 |
介護職員 | ¥297,450 | ¥283,790 | ¥13,660 |
調理員 | ¥254,940 | ¥251,420 | ¥3,520 |
参考資料 職種別平均年収と国税庁の年齢別階層年収
年齢 |
ケアマネ |
介護職 |
保育士 |
内科医 |
歯科医師 |
薬剤師 |
看護師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
20~24歳 |
224.6万 |
294.8万 |
179.6万 |
769.5万 |
690.8万 |
458万~488万 |
299.3万 |
25~29歳 |
279.7万 |
336.4万 |
223.7万 |
958.5万 |
860.5万 |
441万~491万 |
372.8万 |
30~34歳 |
307.3万 |
378.0万 |
245.7万 |
1053.0万 |
945.4万 |
464万~564万 |
409.5万 |
35~39歳 |
350.7万 |
423.4万 |
280.4万 |
1201.5万 |
1078.7万 |
479万~583万 |
467.3万 |
40~44歳 |
394.0万 |
434.7万 |
315.0万 |
1350.0万 |
1299.0万 |
534万~655万 |
525.0万 |
45~49歳 |
441.3万 |
453.6万 |
352.8万 |
1512.0万 |
1357.4万 |
612万~734万 |
588.0万 |
50~54歳 |
472.8万 |
434.7万 |
378.0万 |
1620.0万 |
1454.4万 |
677万~787万 |
630.0万 |
55~59歳 |
468.9万 |
306.2万 |
374.9万 |
1552.5万 |
1393.8万 |
670万~780万 |
624.8万 |
60~65歳 |
319.1万 |
306.2万 |
255.2万 |
1093.5万 |
981.7万 |
431万~780万 |
425.3万 |
順位 | 資格 | 年収 |
---|---|---|
1 | 医師 | 1,098万円 |
2 | 弁護士 | 1,094万円 |
3 | 公認会計士 | 717万円 |
4 | 税理士 | 717万円 |
5 | 不動産鑑定士 | 711万円 |
6 | 社会保険労務士 | 670万円 |
7 | 歯科医師 | 653万円 |
8 | 一級建築士 | 644万円 |
9 | 獣医師 | 637万円 |
10 | 技術士 | 596万円 |
11 | 診療放射線技師 | 533万円 |
12 | 薬剤師 | 532万円 |
13 | 看護師 | 478万円 |
14 | 臨床検査技師 | 468万円 |
15 | クレーン運転士 | 460万円 |
16 | 測量士 | 454万円 |
17 | 歯科技工士 | 426万円 |
18 | 理学療法士 | 404万円 |
19 | 作業療法士 | 404万円 |
20 | 准看護師 | 395万円 |
21 | ボイラー技士 | 390万円 |
22 |
ケアマネジャー |
369万円 |
23 | 歯科衛生士 | 352万円 |
24 | 栄養士 | 339万円 |
25 | 調理師 | 331万円 |
26 | 保育士 | 323万円 |
27 | ホームヘルパー | 304万円 |
28 | 美容師 | 284万円 |
29 | 理容師 | 284万円 |
30 | 調理師見習 | 262万円 |