この業界に入って最初の7年は施設(特養)の相談員を経験した
その後、在宅のケアマネを10年以上経験したのだが
施設職員の時代にはこのように言われ続けた
『入居者の生活は食事・入浴・排泄だけではない! 趣味や余暇活動にこそ力を入れるべきである!』
そのように教え込まれた職員は、いわゆる三大介護(食事・入浴・排泄)だけでなく
レクリエーションや行事など、入居者の生きがいづくりに時間と労力を割いてきた
ところが
在宅のケアマネ時代には
次のように言われ、洗脳の上書き保存が行われた
『介護保険においては生活上必須である三大介護が優先されるべきであって、趣味活動などは保険適用されるべきでない!』
つまり、施設介護では、趣味や余暇活動による生きがいづくりが重要であると教えられ
在宅介護では、趣味や余暇活動は重要ではあるが、介護保険はそんなものに使われるべきではない
と
同じ介護保険と言う枠の中であるにもかかわらず、この扱いの違いはなんだろう?
これはまるでブラック企業の社長が
残業代の発生しない月給制の店長には、働くだけ働かせてサービス残業を強要し
時給制のアルバイトには、残業代をケチって早く帰らせようとしているのと同じだ
施設はまるめの定額報酬だから、施設職員にはやれるだけやるよう強要し
在宅は歩合制・時給制なので、必要なこと以外は認めず、やるならボランティアだ!
と言っているのだ
施設であろうが、在宅であろうが、必要なものは必要であるし、不要なものは不要なのだ
長らく施設職員をやって
利用者の生きがいとは何か?
利用者にとって重要なこと何か?
を考え続けたものが在宅に行き
利用者の生きがいを介護保険対象から外されるという矛盾に戸惑うのである
矛盾している・・・
そんなわけであるから
今後の流れを予想すると
・あらゆるサービスを1ヶ月の定額報酬にして、レクや余暇活動も何もかも介護職員に要求する
・多くの介護サービスを介護保険対象から外し、地域のボランティアに要求するか
いずれかだろう・・・