ケアマネにはコミュニケーション能力が必要だ
コミュニケーション能力と言うと「話す能力」をイメージするが
ケアマネに求められるのはどちらかと言うと「聞く能力」だ
ケアマネは利用者や家族の思いに耳を傾ける事によって真のニーズを引き出さなくてはならない
その際、ケアマネにとって便利なようで邪魔になっているのは
アセスメントシートの存在だ
アセスメントシートは利用者の身体状況や家族状況、病歴など
聞き洩らしがない様に、必要な情報を網羅し、整理するにはとても便利だ
しかし
『これだけの事を聞かなければならない』
『シートの空欄を埋めなくてはならない』
という無言のプレッシャーがケアマネを襲う
空欄は『手抜き仕事』のようで、ケアマネには許しがたい状態なのだ
そうするとどのような事が起こるか?
利用者が熱く物語っている最中、次に聞く質問の事を考えてしまう。
つまり話を聞いていないのだ
例えば
『余暇の過ごし方とか、趣味などはありますか?』
『そうね~ 以前は近所の友人と囲碁をしていたりしたけどね~ 最近はしなくなったね~』
『そうですか~ ところで入浴についてですけど』
おい! そこはもっと話を深める所でしょ!
話し台無しである
例えば、友人の事とか、囲碁の話とか、なぜ最近は囲碁をしなくなったのか?など
利用者も『え? もっと聞いてくれないの?』と不満を抱いている
自分の話を聞いてくれない人に、自分の本心を話すお人好しなど存在しない
カラオケで人の歌を聞かず、自分が次に歌う曲ばかり探している人とは
2度とカラオケには行きたくない
アセスメントシートの空欄は埋めたとしても
利用者のこころの空白は埋められないのだ!