人手不足に悩まされている介護業界において
職員からの『退職願い』はリーダーにとって何よりもつらいことだ
悲しみや失望、時には怒りを感じてしまう事もあるだろう
一方でリーダー自身が自分と相性が合わず、仕事が出来ない職員であれば
『ありがたい』『しめしめ』と思っているケースもあるかもしれない
辞める理由はやはり
職場の人間関係が圧倒的に多い
しかし、やめていく人間が辞める理由を正直に言う事はほとんどない!
たいてい『他にやりたいことが出来た』『身内の介護で・・・』などよくある理由をとってつけ
おめでたい上司は、『そうか・・・それじゃあ仕方ないな・・』
などと裏にある本当の辞める理由に気づくこともなく、職場の人間関係は改善されず
同じような被害者を続出させるという事態が起こってしまう。
辞めた職員は、他の職場でスキップしながら仕事しているというケースは枚挙にいとまがない
人間関係で辞めていく人を見ると、そのほとんどが社内で孤立している
孤立する理由はさまざまだが
「仕事が出来ない・気配りが出来ない」
などの理由で仲間外れ状態になっていることが多い
パレートの法則というものがある。
職場の人員は2:6:2に分けられるというもの
仕事が出来るグループ 2
おおむね平均的なグループ 6
仕事が出来ないグループ 2
不思議な事に仕事が出来ないグループが辞めて
優秀な人材を新たにいれたとしても、また仕事のできないグループができ
結局2:6:2の割合になってしまうというものだ
一時期のジャイアンツが各チームの4番打者ばかり集めたが、優勝できなかったのも
この法則があてはまるのかもしれない。
この法則が不変であるのなら
仕事のできないグループを活かす事業運営を考えた方が得策だ
仕事の振り方次第で、充分に戦力になるということだろう
経営コンサルタントの大前 研一氏はこう言っている
『役に立たない人間などいない。
役に立つ人間の使い方と、そうでない人間の使い方があるだけだ』
人の上に立つリーダーはこの言葉を肝に銘じなければならない!
介護業界は慢性的な人手不足で、ある意味『来るもの拒まず』の世界である。
優秀で即戦力になる人材など、ほとんど期待できない。
片目つぶって、両目つぶって、後ろを向いて採用しなければならない事も多い
そんな介護業界だからこそ
・長い目で見て育てる
・全ての職員の長所を意識する
・長所を活かせる役割を持たせる
このような視点がリーダー(経営者等)には求められるのではないだろうか