相談援助技術の中に「自己決定の原則」がある。
そう!バイスティックの7原則の一つである
・自己決定の原則とは?
・なぜ『自己決定』が重要なのか?
・ここが間違いやすい自己決定の原則
自己決定の原則とは?
自己決定とはその言葉どおり『自分で決める!』ということだ
人間は生きている以上、毎日いろいろなことを決断している
小さなことであれば
- 今日は何を食べようか?
- 今週の休みはどこに行こうか?
- 今日はどの仕事から片付けようか?
大きなことであれば
- どの会社に就職しようか?
- AさんとBさんどちらと付き合おうか?
- どの学校を受験しようか?
このように、これまでに人生で数千万回・数億回の決断をして、今の自分がいるわけで、人間が生きている以上、『自己決定』することはごくごく当たり前の営みということになる。
自己決定の原則とは大きく言えば『自分の生き方は自分で決める!』ということになる。
ところが、
私たちは自分の生き方は自分で決めるという、ごく当たり前の営みが病気や障害を理由にできなくなってしまうことがある。
『これまで出来ていたとことが出来なくなった』『自分の将来が見通せなくなった』このように生き方に迷い、途方に暮れてしまうのだ
このような方々の自己決定を支援するのが、我々相談援助のプロフェッショナルの仕事であり、その際に肝に命じておかなければならないことが『バイスティックの7原則 自己決定の原則』ということになる。
なぜ自己決定が重要なのか?
人間と言うのは、人に押し付けられた意見より、自分で気づいたこと、自分で考えたこと、そして『自分で決めたこと』の方をはるかに重要視する。
ケアマネが『こうしてください』『ここに行ってください』『この介護サービスを利用してください』と押し付けても、利用者は『ケアマネに言われたから』『ケアマネがしろ!と言うから』とどうしても主体的になれない
失敗すれば、『だってケアマネがやれと言うから仕方なくやったんだ』と責任転嫁する事にもなる。
それが『自己決定の原則』に従い、自分で決めた事であれば、主体的に責任転嫁することもなくなるだろう。
『あくまでも決めるのはあなた!』『主役はあなたです!』『人生の主人公になってください!』というスタンスで臨むべし!
ここが間違いやすい『自己決定の原則』
ケアマネや相談援助職の中には『自己決定の原則を』自分の都合の良いように解釈している人がいる!
例えばこうだ
利用者「私はデイサービスなんかに行きたくありません」
利用者「自宅で過ごして、何もしないのが一番なんです」
利用者「お風呂なんか入らなくても死にはしません」
ケアマネ「ご自分で決めたことであれば仕方ないですね・・・」
これではケアマネの専門職としての役割を果たせていない。自己決定というのは、説明責任を果たし、あらゆる選択肢の中から決定するということなのだ!『利用者を放任する』『利用者を突き放す』という『放置プレイ』ではないのだ!
専門職はリスクと効果を説明する責任がある!
- このままの生活を続けていくと、どういう事になるのか!(予後予測・リスク説明)
- 介護サービスを利用する事で、どのような成果が得られるのか! (効果と成果の説明)
これらを時間をかけて、きちんと説明し『あらゆる選択肢の中から最終的に利用者や家族が決定する』これがまさに『自己決定の原則』だ
つまり順序を説明すると
- 利用者にはリスクや介護サービスを使う効果、料金やメニュー等を知る権利がある
- ケアマネ(相談援助職側)には、知る権利に対する説明責任がある
- 利用者は自己決定する
これが自己決定の原則の正しい、本来のステップである。2の説明責任を放棄して『利用者が自分で決めたことだから仕方ないよね』などとのんきなことを言っているケアマネは、専門職として失格だ!
・『自己決定』とは自分の生き方は自分で決めるということ!
・人間は人に押し付けられたものより、自分で決めたことを数100倍重要視する!
・『自己決定』のためには、利用者の知る権利を守り、ケアマネは説明責任を果たさなくてはならない。
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