ケアプラン(個別事例)

要介護1~3 糖尿病 ヘルパー 住宅改修の事例

居宅サービス計画書 1表

利用者及び家族の
介護に対する意向を踏まえた課題分析の結果
本人:糖尿病があり、体調不良になることがあるが、病気の心配なく生活したい。
家族:糖尿病がある為、体調を崩すことがあります、病気の心配をせずに安心して生活してもらいたいです。

以上の利用者及び家族の意向を踏まえ、生活習慣(食事、運動、睡眠)の改善により病状の悪化を予防していく必要がある。

統合的な援助の
方針
糖尿病と高血圧の診断があり、体重が増加傾向にあります。脳梗塞の再発リスクもあることから、今後は栄養管理、血圧管理、血糖値管理、運動促進に重点を置き、病状の安定と脳梗塞再発リスクの軽減することで、安心して健康的な生活が送れるように支援していきます。

【緊急連絡先】

長女携帯電話:(TEL:000-000-0000)
主 治 医 :(TEL:000-000-0000)○○病院 ○○先生

居宅サービス計画書 2表

ニーズ 長期目標 短期目標 サービス内容 サービス種別
糖尿病の悪化を予防し、安心して生活したい 糖尿病の管理ができ、不安なく暮らすことができる 食事量と薬の内服を守り、血糖値が安定する 血糖値の測定 本人
ヘルパー
・血糖測定の見守り、一部介助
・血糖値管理ノート記入し通院時持参
インスリン自己注射
・インシュリン注射のメモリ設定
・自己注射見守り
糖尿病があるが合併症を防ぎ、健康的な生活を送りたい 病状の悪化を防ぎ、健康的な毎日を送る 血糖値を安定させる 定期的な病院受診 主治医
・医師の診察を受ける
・生活習慣改善や血糖値コントロールの助言を受ける
・薬物療法(血糖降下薬服用)
健康に気をつけて、活動的な毎日を送りたい 血糖の数値を安定させる しっかりと体を動かして、病状を改善させる 毎日の散歩を日課にする 本人
※心臓に負担がかからないようにする
※運動量は医師に相談して決める
糖尿病があるが、食事・栄養管理を行い、健康的な毎日を送りたい 病状が安定し健康的な日常生活を送ることが出来る 栄養管理を行うことができる ヘルパーによる支援 ヘルパー
・買い物援助
・調理援助(食事制限あり)
病気がこれ以上悪くならないようにしたい 病気の心配を無くして、安心して生活することができる 食事、睡眠、排便など生活のリズムを整える ・適度な運動で肥満防止、ストレスを解消する

本人
友人や近隣住民

・ストレスがたまらないように、気の合う仲間と会話をする
転倒しないように安全に生活できる環境を整備したい 安全に生活できる環境を整備し、転倒しないようにする 段差につまずくことなく安全に移動できるようになる ・段差解消 住宅改修
・手すりの取り付け
不安感を感じることなく生活したい 緊急時の連絡体制を確保し、安心して在宅生活を継続させる 緊急時に迅速な対応が受けられる体制が整い安心する ・低血糖時(発汗、動悸、手足のけいれん、昏睡等)の対応と連絡先の確保 ケアチーム全体
・低血糖時に備えてブドウ糖、氷砂糖などを準備しておく

モニタリング記録

長期目標 短期目標 評価
糖尿病の管理ができ、不安なく暮らすことができる 食事量と薬の内服を守り、血糖値が安定する 血糖値や体重、血圧の管理を自ら行っている。
病状の悪化を防ぎ、健康的な毎日を送る 血糖値を安定させる 定期的な病院受診により病状観察をして、異常が早期に発見できるよう注意していき、ケアチームが速やかに情報共有できるようにしていく必要がある。
血糖の数値を安定させる しっかりと体を動かして、病状を改善させる 定期的に散歩をすることが日課となっており、適度な運動によって、身体機能の低下と体重増加を予防できている。
病状が安定し健康的な日常生活を送ることが出来る 栄養管理と服薬管理を行うことができる 塩分・脂質・コレステロールを取りすぎないように、栄養バランスの取れた食事を摂取できている。
病気の心配を無くして、安心して生活することができる 食事、睡眠、排便など生活のリズムを整える 外出の機会や他者との交流機会が確保されており、運動不足やストレス解消につながっている。
安全に生活できる環境を整備し、転倒しないようにする 段差につまずくことなく安全に移動できるようになる 安全に生活できる住環境が整備され、生活領域の拡大につながっている。
緊急時の連絡体制を確保し、安心して在宅生活を継続させる 緊急時に迅速な対応が受けられる体制が整い安心する 病状の異変(低血糖・口渇・多飲・多尿・倦怠感・脱力感)を早期発見できるようにし、緊急時の対応をあらかじめチームで共有できるようにしておく必要がある。

サービス担当者会議の要点

検討した項目
① サービス提供上・日常生活における留意点

検討内容

① サービス提供上・日常生活における留意点
【身体機能について】
・適度な運動量を、無理なく習慣づけられるようにする
・散歩や体操など適度な運動習慣をつけるようにする必要がある
・少しでも自立した生活ができるように、リハビリテーションを行い運動機能の向上を図る
・運動機能の低下と体重増加を防止するために適度な運動を行う必要がある
・適度な運動や趣味活動を日常生活に取り入れることで、運動不足とストレスを解消する
・できる限りベッドから離れて過ごすようにする
・適度な運動とこまめな水分補給を行い、運動機能の低下を予防する

【食生活について 】
・食生活、運動不足を改善して病気の再発を予防する
・三大栄養素(タンパク質・糖質・脂質)をバランスよく摂取できるようにする必要がある
・低カロリー、低栄養の献立や調理方法についての助言や指導が必要
・食生活を改善して、塩分・脂質・コレステロールを取りすぎないようにする
・食物繊維をできるだけ多くとれるようにする
・バランスの良い食事が摂れるようにする

【服薬について】
・継続的な血糖値のコントロールや食生活、運動習慣についての指導や助言を行う必要がある
・服薬の種類やインシュリンの取り扱いについての助言や情報提供が必要である
・生活習慣の見直しや薬物用法により血糖値をコントロールして、病状の悪化を予防する

【外出の機会確保について】
・外出の機会を確保して、閉じこもりや廃用症候群を予防する
・外出の機会や他者との交流機会を確保して運動不足やストレスを解消する必要がある

【健康管理について】
・日常的に血糖値や体重、血圧の管理を行い、その変動に注意する必要がある
・感染症にかからないように、身体や身の回りの物を清潔に保つようにする
・行政機関や医療機関で行われている糖尿病教室に参加し知識を深めることも重要

【日常生活について】
・十分な睡眠をとりストレスをためないような生活スタイルを確立する
・飲酒や喫煙についてはなるべく控えるようにする
・生活習慣(食事、運動、睡眠)の改善により病状の悪化を予防する

【生活環境の整備について】
・安全に生活できる住環境を整備して、生活領域を広げるようにする
・神経障害があり、カイロや熱いお湯などの熱に気付かず火傷する危険性があるため注意が必要

【緊急時の対応について】
・病状の異変(低血糖・口渇・多飲・多尿・倦怠感・脱力感)を早期発見できるようにし、緊急時の対応をあらかじめチームで共有できるようにする
・低血糖時の対応を医師にあらかじめ確認しておく必要がある
・意識がない、ろれつが回らないなど、明らかに日頃と様子が違うときは、速やかに医療機関へ連絡する必要がある

結論
・今回のサービス担当者会議で提示したケアプラン原案内容について、利用者及び家族、ケアチームで協議した結果、原案通りに実施していくことで合意を得た。
・サービスの利用についてはしばらく様子観察していき、状態変化などがあった際に、内容について再検討する

残された課題
現状はしばらく状態観察とし、特に問題が無ければ次回プラン更新時にサービス担当者会議を開催して検討する。ただし、問題が発生した場合にはサービス担当者会議は開催する。問題や要望がなければ短期目標期間まで様子をみることとする