ケアプラン(個別事例)

要介護1~3 認知症 介護負担 デイ ショート事例

居宅サービス計画書 1表

利用者及び家族の
介護に対する意向を踏まえた課題分析の結果
本人:不安や心配を感じることなく安心して在宅生活を送りたい。
家族:認知症状が悪化し、いつまで自宅での生活が続けられるか不安です。それでも本人は自宅での生活を希望しているので、介護保険のサービスでサポートしてもらいたいです。

以上の利用者及び家族の意向を踏まえ、認知症の進行が見られ、介護者の負担が日々大きくなりつつある。服薬による症状の緩和と定期的に介護負担から解放されるような支援が必要である。

統合的な援助の
方針
認知症の進行防止に努めながら、他者との交流の機会を持つことで、活動的に過ごすことができ、夜はゆっくりと安眠できることを目指します。今後も、自宅でご家族と仲良く、笑顔で暮らすことができるように支援していきます。


【緊急連絡先】

〇〇携帯電話:(TEL:000-000-0000)
主 治 医 :(TEL:000-000-0000)○○病院 ○○先生

居宅サービス計画書 2表

ニーズ 長期目標 短期目標 サービス内容 サービス種別
他者と交流を持ち、楽しく過ごしたい。 気分転換ができる 交流ができアクティビティに参加する事ができる ・他者との交流
・余暇活動への参加
・レクレーション等に参加し、楽しい時間を過ごす
・職員との雑談

通所介護
短期入所

定期的に入浴ができ、清潔を保ちたい 定期的に入浴ができ、衣類の交換をし、清潔が保てる 週2回以上は入浴することができ、清潔を保てる ・入浴見守り及び声かけ
・洗髪洗身見守り及び介助
※入浴できない時はシャワー浴、清拭対応
通所介護
短期入所
介護者に介護から離れ、少し休む時間を持ってほしい 介護の負担を軽減し安定した在宅生活を送ることができる 本人及び介護者の健康状態が保たれる 定期的なデイサービスやショートステイ利用による介護者の負担軽減が軽減される 通所介護
短期入所
家族の不安を軽減したい サポート体制が確保され安心して生活する 家族の不安や負担を軽減させる 介護者の不安や負担の軽減
(話の傾聴・緊急時の連絡体制確保・ショートの確保)
ケアマネ
体調管理を行い安心して生活したい 体調を維持して生活する 体調の変化を早期に発見できる ・病状観察
・服薬管理
・バイタルチェック(体温、血圧測定)
通所介護
短期入所
排泄の失敗なく快適に過ごしたい 清潔を保ち、気持ち良く生活することが出来る トイレで排泄を行い、清潔な下着で過ごすことが出来る ・定時のトイレ誘導、声掛け
・移乗介助、排泄動作介助、見守り
・パット交換
通所介護
短期入所
孤独や不安を感じることなく、楽しく安心して生活したい
不安のない生活が送れるようになる 頻繁な声かけによって、安心して生活できる 民生委員や近隣住民による声かけ・安否確認

民生委員
近隣住民

モニタリング記録

長期目標 短期目標 評価
気分転換ができる 交流ができアクティビティに参加する事ができる デイサービスやショートステイに通うことで、日々の生活に楽しみを生まれ、生きがいのある生活が継続できている。
定期的に入浴ができ、衣類の交換をし、清潔が保てる 週2回以上は入浴することができ、清潔を保てる 定期的な入浴により身体の清潔が保たれるだけでなく、リラックス効果や血流の改善も見込めるため、今後も引き続きデイサービスでの入浴を継続させていきたい。
介護の負担を軽減し安定した在宅生活を送ることができる 本人及び介護者の健康状態が保たれる デイサービスやショートステイを利用することで、家族の介護負担が軽減され、ゆとりを持ちながら在宅介護が続けられるようになってきている。
サポート体制が確保され安心して生活する 家族の不安や負担を軽減させる ケアチーム全体で情報共有し、必要があればその都度相談援助を実施している。それにより介護者も勇気づけられている。
体調を維持して生活する 体調の変化を早期に発見できる 日々の健康管理、病状把握を行うことで病気の予防と異常の早期発見ができている。
清潔を保ち、気持ち良く生活することができる トイレで排泄を行い、清潔な下着で過ごすことができる 下肢筋力の低下が見られ、立ち上がりが不安定で排泄時に転倒の危険性がある。家族やスタッフよる、定期的なトイレ誘導と介助が必要である。
不安のない生活が送れるようになる 頻繁な声かけによって、安心して生活できる 地域住民による声かけや挨拶によって、地域とのかかわりを持つと同時に安否確認を行っている。
総合評価
認知症の進行に伴い、身の回りのことを自分でされることが難しくなってきている。日中も自宅で過ごすことが多く、日常生活全般にわたって気力や体力、意欲もなくなってきている。主たる介護者である〇〇も高齢で、日々増えていく介護負担にストレスを感じるようになってきている。今後も夫婦での生活を継続していくため、認知症進行の予防と外出の機会を確保することで、介護者の負担を軽減していく必要がある。

サービス担当者会議の要点

検討した項目
① 本人・家族の希望確認
② 現在の身体状況と生活状況の確認
③ 各サービス事業所の意見
④ 居宅サービス計画書(1~3表)を確認
⑤ 各サービス事業所の役割分担のおよび留意事項を確認

検討内容
①本人及び家族の意見
本人⇒「いつまでも住み慣れた自宅で生活したい。」
家族⇒「自分も病気がちで、いつ倒れて入院しないといけなくなるか不安です。私が倒れるとこの人を介護する人がいなくなるので、デイサービスや時々ショートステイを利用させてもらいながら、自分の体を休めたいです。」

②現在の身体状況と生活状況の確認
身体状況⇒自宅での生活が長い為、心身の機能が低下している。生活意欲の向上と生活領域拡大のためにデイサービスの利用が必要と思われる。
生活状況⇒デイサービスには毎回利用しており、夜も安定して寝ている。定期的にデイサービスやショートステイを利用することで、介護者の負担も軽減出来ている。

③各サービス事業所の意見⇒
デイサービス⇒レクリーションには積極的に参加されています。時々落ち着かなく不安定になることがありますが、スタッフも対応に慣れ、困る事もほとんどなくなりました。
ショートステイ⇒定期的に利用して頂いていております。時々徘徊や介護に対する抵抗がみられ、必要に応じてに職員が1名付き添っている状態です。時々精神的に不安定になることがありますが、以前に比べると少しずつ落ち着いてきているように思います。

④居宅サービス計画書(1~3表)を確認
目標や期間、頻度などを確認した

⑤ 各サービス事業所の役割分担のおよび留意事項を確認
居宅サービス計画書2表をもって関係者で役割分担および留意事項を確認・共有した

結論
1.家族の介護負担も考えながら、サービスを提供していく。本人の表情や気持ちに配慮しながらサービスを行う。

2.今回のサービス担当者会議で提示したケアプラン原案内容について、利用者及び家族、ケアチームで協議した結果、原案通りに実施していくことで合意を得た。
3.ケアプランの内容は原案通りとする。目標の達成状況やサービスの満足度、ニーズとサービス内容のミスマッチについては、今後の定期的なモニタリングで観察、評価していく。
4.各事業所に対して個別援助計画の提出を依頼する。

残された課題:特になし
(現状はしばらく状態観察とし、短期目標の期限までにサービス担当者会議を開催して検討する。ただし、問題が発生した場合にはサービス担当者会議は随時開催する。)