ケアプラン(個別事例)

要介護1~3 脳梗塞 デイ ヘルパー 介護ベッドの事例 

居宅サービス計画書 1表

利用者及び家族の
介護に対する意向を踏まえた課題分析の結果
本人:脳梗塞の後遺症があり、日常生活に不自由があるが、なんとか自分でできることはやっていきたいです。
家族:本人が出来ていたことが出来なくなって一番つらいと思います。夫婦で何とか頑張って生活できるようにしていきたいです。子供達には迷惑をかけたくないです。

以上の利用者及び家族の意向を踏まえ、ADLが低下しているため、意欲も低下傾向にある。外出の機会を持ち、心身機能の活性化と社会性の維持を図る必要がある。

統合的な援助の
方針
高血圧の診断があり、体重が増加傾向にあります。脳梗塞の再発リスクもあることから、今後は栄養管理、血圧管理、血糖値管理、運動促進に重点を置き、病状の安定と脳梗塞再発リスクを軽減することで、安心して健康的な生活が送れるように支援していきます。

【緊急連絡先】

長女携帯電話:(TEL:000-000-0000)
主 治 医 :(TEL:000-000-0000)○○病院 ○○先生

居宅サービス計画書 2表

ニーズ 長期目標 短期目標 サービス内容 サービス種別
脳梗塞の後遺症があり、日常生活に不自由があるが、なんとか自分でできることはやっていきたい 自分でできることは自分で行い、自立した生活を送ることができる 脳梗塞の再発を予防し、健康的な生活を送ることができる ・医師の指示による高血圧の治療および薬の処方・療養における助言 定期受診(主治医)
・服薬管理および指導 居宅療養管理指導
・バイタルチェック・体調確認・栄養、水分の確認 ケアスタッフ
脳梗塞後遺症により、麻痺が残っているが、転倒せずに安心して歩行したい 体を動かし、筋力を維持して健康を保つ 定期的な運動をして体の柔軟性を保ち、転倒しない体作りをする しっかりと体を動かして、病状を改善させる 毎日の散歩を日課にする セルフケア
※体に負担がかからないようにする
※運動量は医師に相談して決める
※こまめに水分を補給する
転倒しないように気をつけ、安全に生活できる 通所サービスを利用する デイサービス
・座位保持訓練
・立ち上がり訓練
・立位保持訓練
・リハビリシューズの着用
血圧が高い為、健康管理を行って脳梗塞の再発を予防したい 脳梗塞の再発を予防し、健康的な生活を送る 体重を標準体重に近づける ヘルパーによる調理援助 ヘルパー
・体重が増えないように栄養管理を行う
・減塩された食事を摂る
※塩、みそ、醤油などの調味料は使用料をできるだけ減らす
脳梗塞後遺症により右半身にマヒが残っているが、安全に入浴したい 身体の清潔を保つ事が出来る。 気持よく入浴する事が出来る ・洗身・洗髪・更衣の見守りおよび声かけ(体調不良は無理をせず介助を行う) デイサービス
・水分補給
脳梗塞後遺症によりベッドからの起き上がりや立ち上がりが不安定である ベッド以外で過ごし、活動領域が広がる 安全に起き上がり立ち上がりができるようになる 特殊寝台及び付属品貸与(起居動作を転倒することなく行うために必要) 福祉用具貸与
病気が再発した時が心配 緊急時の連絡体制を確保し、安心して在宅生活を継続させる 緊急時に迅速な対応が受けられる体制が整い安心する 緊急時の対応と連絡先の確認 ケアチーム(全員)
・再発時の対応
・意識消失時の対応

モニタリング記録

長期目標 短期目標 評価
自分でできることは自分で行い、自立した生活を送ることができる 脳梗塞の再発を予防し、健康的な生活を送ることができる 脳梗塞が再発すると、後遺症が重度になる可能性があるので、今後も食生活、運動、服薬管理をしっかりと行う必要がある。
体を動かし、筋力を維持して健康を保つ 定期的な運動をして体の柔軟性を保ち、転倒しない体作りをする 適度な運動や趣味活動を日常生活に取り入れ、運動不足とストレスが解消されている。
転倒しないように気をつけ、安全に生活できる 過度の安静は廃用性症候群を引き起こしてしまう可能性があるため、今後も外出の機会を持ち他者と関わることで、心身機能の維持向上を図っていく必要がある。
脳梗塞の再発を予防し、健康的な生活を送る 体重を標準体重に近づける 脳梗塞が再発すると、後遺症が重度になる可能性があるので、今後も食生活、運動、服薬管理をしっかりと行う必要がある。
身体の清潔を保つ事が出来る。 気持よく入浴する事が出来る 定期的な入浴により身体の清潔が保たれるだけでなく、リラックス効果や血流の改善も見込めるため、今後も引き続きデイサービスでの入浴を継続させていきたい。
ベッド以外で過ごし、活動領域が広がる 安全に起き上がり立ち上がりができるようになる 安全に生活できる住環境。が整備され、生活領域が拡大している
緊急時の連絡体制を確保し、安心して在宅生活を継続させる 緊急時に迅速な対応が受けられる体制が整い安心する 病状の異変(めまい・ふらつき・痺れ等)を早期発見できるようにし、緊急時の対応をあらかじめチームで共有している。
総合評価
脳梗塞の既往があり、今後も再発を予防する事が重要になる。血圧管理や栄養管理を十分に行い、また無理のない範囲で体を動かすことで、脳出血の再発リスクを低減していく必要がある。

サービス担当者会議の要点

検討した項目
① サービス提供上・日常生活における留意点

検討内容
① サービス提供上・日常生活における留意点
【服薬について】
・医師の指示に沿った生活習慣の見直しと、薬物療法により病気の再発を予防する
・適切な服薬管理を行い、血圧をコントロールする
・生活習慣の見直しや薬物用法により血圧をコントロールして、病気の再発を予防する
・血液を固まりにくくする薬が処方されているため、怪我などで出血した際は血が止まりにくい可能性もあるので、チームで共有しておく必要がある

【緊急時の対応について】
・病状の異変(めまい・ふらつき・痺れ等)を早期発見できるようにし、緊急時の対応をあらかじめチームで共有できるようにする
・急にろれつが回らなくなる、言葉が出ない、激しい頭痛などの症状が出た場合の対応方法をあらかじめ決めておく

【外出の機会確保について】
・外出の機会を確保して、閉じこもりや廃用症候群を予防する
・ADLが低下しているため、意欲も低下傾向にある。外出の機会を持ち、心身機能の活性化と社会性の維持を図る必要がある
・過度の安静は廃用性症候群を引き起こしてしまう可能性があるため、外出の機会を持ち他者と関わることで、心身機能の維持向上を図る

【健康管理について】
・日常的に血圧や体重の管理を行い、その変動に注意する必要がある
・脳梗塞が再発すると、後遺症が重度になる可能性があるので、食生活、運動、服薬管理をしっかりと行う必要がある

【日常生活について】
・十分な睡眠をとりストレスをためないような生活スタイルを確立する
・入浴時の急激な血圧上昇により再発の危険性があるため注意が必要(ヒートショック)
・排泄時には急激な血圧の上昇により再発の危険性があるため注意が必要
・飲酒や喫煙についてはなるべく控えるようにする
・生活習慣(食事、運動、睡眠)の改善により病気の再発を予防する

【生活環境の整備について】
・安全に生活できる住環境を整備して、生活領域を広げるようにする
・転倒することなく安全に生活できる環境を整備する
・住宅改修で手すりを取り付けることで、安全に移動できる範囲を広げていく必要がある
・福祉用具を活用することで、安全に移動できるようにする

【身体機能について】
・適度な運動量を、無理なく習慣づけられるようにする
・少しでも自立した生活ができるように、リハビリテーションを行い運動機能の向上を図る
・適度な運動や趣味活動を日常生活に取り入れることで、運動不足とストレスを解消する
・できる限りベッドから離れて過ごすようにする
・適度な運動とこまめな水分補給を行い、運動機能の低下を予防する

【食生活について 】
・食生活、運動不足を改善して病気の再発を予防する
・低カロリー、低栄養の献立や調理方法についての助言や指導が必要
・脱水状態になると血栓ができやすくなるため、こまめな水分補給が必要
・バランスの良い食事が摂れるようにする
・塩分を控えたバランスの良い食事が摂れるようにする
・誤嚥性肺炎予防のため食事形態やポジショニングを工夫する

【口腔ケアについて】
・誤嚥性肺炎の予防のため口腔内の衛生状態を保つようにする

【介護者の負担軽減について】
・介護者の負担やストレスを軽減して、在宅生活の継続を支援する

結論
・今回のサービス担当者会議で提示したケアプラン原案内容について、利用者及び家族、ケアチームで協議した結果、原案通りに実施していくことで合意を得た。
・サービスの利用についてはしばらく様子観察していき、状態変化などがあった際に、内容について再検討する

残された課題
現状はしばらく状態観察とし、特に問題が無ければ次回プラン更新時にサービス担当者会議を開催して検討する。ただし、問題が発生した場合にはサービス担当者会議は開催する。問題や要望がなければ短期目標期間まで様子をみることとする。