ケアプラン(個別事例)

要介護1~3 精神疾患 訪問看護 通所介護の事例

居宅サービス計画書 1表

利用者及び家族の
介護に対する意向を踏まえた課題分析の結果
本人:気分の落ち込みがありやる気が起きない、でも毎日不安なく生活したい。
家族:感情が不安定になることがあります。服薬の管理をしっかり行って、不安なく安心して生活してもらいたいです。

以上の利用者及び家族の意向を踏まえ、社会との接点を保つことが治療となるため、本人が病気と付き合いながら、他者との交流機会が持てるようにする。

統合的な援助の
方針
医師や看護師による医学管理を受けながら、安心して自宅での生活ができるよう支援します。また介護者の負担を軽減できるよう必要な社会資源を提供し、ご本人家族ともに健康で明るく過ごせるように支援していきます。

【緊急連絡先】

長女携帯電話:(TEL:000-000-0000)
主 治 医 :(TEL:000-000-0000)○○病院 ○○先生

居宅サービス計画書 2表

ニーズ 長期目標 短期目標 サービス内容 サービス種別
医学管理を受け、安心して自宅での生活が続けられる様にしたい 医学管理を受け、安心して自宅での生活が続けられる様にする 病状管理により症状をコントロールする ・治療・薬の処方 主治医
訪問看護
・専門医によるアドバイス
・服薬コントロール
・必要に応じて入院も検討する
毎日一人だと不安なので、人との交流を図っていきたい 日常生活が活性化する 気分転換を図ることができる ・アクティビティの実施 デイサービス
・行事への参加
・他者との交流
気持ちが沈んでしまうことが多いが、不安なく生活したい 不安なく生活することができる 不安な気持ちを少しでも解消する 相談援助・話の傾聴 デイサービス
ケアマネ
※励ましや元気づけではなく、温かく見守る
気分が落ち込み、身体の清潔が保たれていない 身体の清潔を保持できる 安全に入浴できる ・入浴前のバイタルサインの測定 デイサービス
・身体状態の観察
・入浴時の声掛け、見守り、一部介助
・全身状態の観察
緊急時でも安心して生活できる連絡体制を確保したい 緊急時の連絡体制を確保し、安心して生活する 不安やストレスを少しでも解消する ・緊急時の対応と連絡先の確認 ケアマネ
(※自殺企図、自傷行為の有無を確認する) ケアマネ
・地域住民に見守りを依頼する ケアマネ
地域住民

モニタリング記録

長期目標 短期目標 評価
医学管理を受け、安心して自宅での生活が続けられる様にする 病状管理により症状をコントロールする 薬物療法による効果や服薬状況等を関係機関で共有し、定期的に医師へ報告している。継続的な服薬治療が必要なため、独自の判断で服薬を止めないように注意を促した。
日常生活が活性化する 気分転換を図ることができる 家に閉じこもりがちになるため、趣味や関心があるものを聞いて、少しでも外出の機会が確保できるようにしている。
不安なく生活することができる 不安な気持ちを少しでも解消する ゆっくりと落ち着いた態度で接し、落ち着いたトーンで話しかけるようにしている。周囲からの励ましや声かけなどはなるべく控え、温かく見守るようにしている。
身体の清潔を保持できる 安全に入浴できる 浴槽(湯舟)にしっかり入ってもらうことでリラックス効果が高まり、精神的にも安定することが期待できる。
緊急時の連絡体制を確保し、安心して生活する 不安やストレスを少しでも解消する 『死にたい』などの発言により自殺企図の兆候がないか、ケアマネやサービス事業所、地域住民により、日ごろから表情や言動に注意を払っている。もし万が一自傷行為、自殺企図を疑わせるような言動があった場合には、本人の安全に配慮した上で、速やかに専門家に相談するようにしている。『死にたい』などの発言により自殺企図の兆候がないか、日ごろから表情や言動に注意を払っている。
総合評価
専門医による病状管理やアドバイスを受けて、出来る限り病気の進行、再発を防止する。またケアチーム全体で情報の共有ができ、本人と家族のサポートができるように、定期的に顔を合わせる機会を設けていく必要がある。

サービス担当者会議の要点

検討した項目
① サービス提供上・日常生活における留意点

検討内容
① サービス提供上・日常生活における留意点
【服薬について】
・十分に休養を取って、医師による薬物療法を実施する
・薬物療法による効果や服薬状況等を関係機関で共有し、定期的に医師へ報告できるようにする
・継続的な服薬治療が必要なため、独自の判断で服薬を止めないように注意する
・薬の作用・副作用や再発のサインなどをチームで共有できるようにしておく
・薬の作用・副作用や再発のサインについて、専門医や薬剤師などから指導を受ける

【緊急時の対応について】
・『死にたい』などの発言により自殺企図の兆候がないか、日ごろから表情や言動に注意を払う
・自殺企図のような兆候が表れた場合、速やかに医師に連絡し、指示を仰げるような連絡体制を整備する
・自殺企図のような言動が現れた場合は、入院治療の検討も行う
・自傷、大量服薬、自殺企図などの兆候がないかをケアチームで観察し、情報共有できるようにする
・自傷行為、自殺企図を疑わせるような言動があった場合には、本人の安全に配慮した上で、速やかに専門家に相談するよう本人や家族等に促す

【外出の機会確保について】
・外出の機会を確保して、閉じこもりや活動量、運動機能低下を予防する
・家に閉じこもりがちになるため、趣味や関心があるものを聞いて、少しでも外出の機会が確保できるようにする
・社会との接点を保つことが治療となるため、本人が病気と付き合いながら、他者との交流機会が持てるようにする

【日常生活について】
・十分な睡眠をとりストレスをためないような生活スタイルを確立する
・周囲からの励ましや声かけなどはなるべく控え、温かく見守っていくようにする
・十分な休養と安心して生活できる環境を整える
・精神疾患に関する相談窓口や受診できる専門医について情報提供を行う
・生活上のストレスを軽減して、安心して睡眠できるような環境を整える
・本人の話を傾聴し、共感的な態度で関わるようにする
・ゆっくりと落ち着いた態度で接し、落ち着いたトーンで話しかけるようにする
・一度に多くの情報が入ると混乱するので、伝える情報は紙に書くなどして整理してゆっくり具体的に伝えることを心がける
・本人と近すぎず、遠すぎない距離を保つようにする

【身体機能について】
・活動量の低下がみられるため、適度な運動量を無理なく習慣づけられるようにする
・適度な運動や趣味活動を日常生活に取り入れることで、運動不足とストレスを解消する
・適度な運動を生活に取り入れることで、夜間安眠できるようにする
・手芸や園芸、料理などの軽作業を通じて、楽しみや充実感などを感じてもらえるようにする

【食生活について 】
・食欲不振も想定されるため、必要に応じて高カロリーの栄養補助食品も検討する
・食事量や水分量の減少により、栄養不良、脱水になる可能性があるため、ケアチームでしっかりと見守りしていく

【生活環境について】
・静かで刺激の少ない生活環境を整えていく

【介護者の負担軽減について】
・介護者の負担やストレスを軽減して、在宅生活の継続を支援する
・病気についての情報提供を行い、介護者がストレスを抱えないようにする
・薬の作用・副作用や再発のサインなどを家族へ情報提供する
・再発のサインを知ってもらい、いつもと様子が違うときは早めの受診を促す

結論
・今回のサービス担当者会議で提示したケアプラン原案内容について、利用者及び家族、ケアチームで協議した結果、原案通りに実施していくことで合意を得た。
・サービスの利用についてはしばらく様子観察していき、状態変化などがあった際に、内容について再検討する

残された課題
現状はしばらく状態観察とし、特に問題が無ければ次回プラン更新時にサービス担当者会議を開催して検討する。ただし、問題が発生した場合にはサービス担当者会議は開催する。問題や要望がなければ短期目標期間まで様子をみることとする。