ケアプラン(個別事例)

要介護1~5 看取り 訪問診療 訪問看護 事例

居宅サービス計画書 1表

利用者及び家族の
介護に対する意向
本人:自宅で家族に囲まれて、住み慣れた家で最期を迎えたいです。
家族:最後は本人の思うような生活を送らせてあげたいです。

以上の利用者及び家族の意向を踏まえ、心に残る看取りができるように支援しながらも、病状の急激な悪化も考えられるため、あらかじめ医師の予後予測に基づく介護サービス等の準備を検討しておく。

統合的な援助の
方針
これからもご本人の希望される在宅生活を少しでも継続していくために、関係機関での情報共有・連携を行いながら、下記の点に重点を置いて支援させていただきます。
・家族とともに穏やかに過ごせるように関係機関で支援を行っていきます
・病状の異変を早期発見できるよう、各関係機関との連携を密に行っていきます。
・急な体調変化も考えられるため、日々の健康状態の把握を徹底します
・痛みや違和感をできるかぎり軽減し、少しでも安心、安楽な在宅生活が続けられるよう支援していきます。
・ご本人やご家族の精神的負担を軽減し、安心して在宅介護が続けられるように支援していきます。

【緊急連絡先】
〇〇携帯電話:(TEL:000-000-0000)
主 治 医 :(TEL:000-000-0000)○○病院 ○○先生

居宅サービス計画書 2表

ニーズ 長期目標 短期目標 サービス内容 サービス種別
病気のことが心配だが、医師からの医学的管理を受け安心して生活したい 最期まで家族と一緒に過ごすことができる 病気のことが心配だが、医師からの医学的管理を受け安心して生活できる ・定期的な医師の往診
・医師に今後の予後、病状の見込みを確認する
・医師への報告(痛み、病状、呼吸状態)

訪問診療
訪問看護

必要に応じて入院できる体制を確保したい 本人及び家族が負担や不安なく生活することが出来る 必要に応じて入院できる体制を確保し、不安や負担を軽減する あらかじめ入院できる病院を確認、確保しておく(〇〇病院) ケアマネ
不安感を感じることなく生活したい 緊急時の連絡体制を確保し、安心して在宅生活を継続させる 緊急時に迅速な対応が受けられる体制が整い安心する 24時間体制の緊急連絡網を作成しておく ケアマネ
最期は住み慣れた自宅で過ごしたい 家族とともに最期の時間を過ごすことが出来る 痛みがコントロールされ、穏やかに過ごすことが出来る。 ・緩和ケア
・主治医の訪問診療
・病状・服薬管理
訪問診療
訪問看護
穏やかに家族と一緒に過ごしたい 痛みや不安を感じることなく、穏やかに生活したい 精神的な負担や不安が解消される ・介護者の不安や負担の軽減(話の傾聴、相談援助)
・穏やかにコミュニケーションをとる
ケアマネ
訪問看護
身体を清潔に保ちたい 気持ちよく過ごすことが出来る 定期的に入浴が行える ・入浴前のバイタルチェック
・洗身・洗髪介助
・入浴時の見守り
・衣類の着脱介助
・全身状態の確認
 訪問介護
穏やかに家族と一緒に過ごしたい 痛みを感じることなく、穏やかに生活したい 負担を考慮しながら、痛みなく起き上がり、立ち上がりを行うことができる 特殊寝台及び特殊寝台付属品の利用(安全に起き上がりや立ち上がりを行うために必要) 福祉用具貸与

モニタリング記録

長期目標 短期目標 サービス種別
最期まで家族と一緒に過ごすことができる 病気のことが心配だが、医師からの医学的管理を受け安心して生活できる 前回訪問時との違いに着目して、病状や生活状況についてモニタリング実施した。食欲の低下や体重減少が見られ、医師からはターミナル期に入っていると説明を受ける。
本人及び家族が負担や不安なく生活することが出来る 必要に応じて入院できる体制を確保し、不安や負担を軽減する 今後、急激に状態が悪化した場合や痛みに対して、緊急時の対応方法や連絡先体制を整備しておくことで、潜在的な不安を解消することが出来る。(入院可能な病院は確保済み)
緊急時の連絡体制を確保し、安心して在宅生活を継続させる 緊急時に迅速な対応が受けられる体制が整い安心する 緊急時の対応方法や連絡手段等についてあらためて確認し、ケアチームで共有した。
家族とともに最期の時間を過ごすことが出来る 痛みがコントロールされ、穏やかに過ごすことが出来る。 身体的苦痛(痛み、呼吸困難、全身の倦怠感、嘔吐、食欲不振)の確認を行った。現状ではいずれも確認できない。
痛みや不安を感じることなく、穏やかに生活したい 精神的な負担や不安が解消される 病気に対する不安や死に対する恐怖があると思われるので、少しでも不安や負担を軽減できるように、話を傾聴した。
気持ちよく過ごすことが出来る 定期的に入浴が行える 定期的な入浴により身体の清潔が保たれるだけでなく、リラックス効果や血流の改善も見込めるため、負担のない範囲で入浴を継続させていきたい。
痛みを感じることなく、穏やかに生活したい 負担を考慮しながら、痛みなく起き上がり、立ち上がりを行うことができる 起居動作時の痛みと、筋力低下により転倒することもしばしばある。介護者も高齢で、充分な介護は期待できない。本人の精神的・身体的苦痛および妻の介護負担を軽減する目的で、特殊寝台(介護べッド)が必要である。
総合評価
本人は、住み慣れた自宅で最期を迎えることを希望されている。以前は自分で散歩をして外出していたが、現在の体力と筋力では外出は難しい状況である。今後は病状や痛みなどに配慮し、医師をはじめとする医療機関と連携をとりながら、ケアチームで日常生活の困りごとを解決して、本人が思い出深い『我が家』で最後まで生活することが出来るようにサポートしていく。

サービス担当者会議の要点

検討した項目
① サービス提供上の留意点確認

検討内容
① サービス提供上の留意点
【身体機能について】
・痛みを少しでも緩和するため、筋肉をほぐすリラクゼーションを実施する
・病状や身体状況に応じた介護サービスの内容変更を迅速に行えるように、あらかじめチーム内で情報共有しておく

【食生活について 】
・食欲不振になることも考えられるため、必要に応じて高カロリーの栄養補助の使用も検討する
・食べたいもの、好きなもの、昔よく食べていたものをあらかじめ確認しておき、できる限り提供できるようにする
・食事が摂れなくなった際、医療的な栄養管理を行うか否かについて、あらかじめ利用者、家族の意思を確認して、医師を含めたケアチームで共有しておく

【服薬について】
・服薬について用法、用量が守られているか確認する必要がある
・薬剤の服用量が多くなるため、適切な助言や指導を行う必要がある
・疼痛緩和のための麻薬を使用する際、効果や副作用などについてケアチームで共有しておく

【健康状態について】
・在宅医による定期的な訪問診療による病状管理を行っていく必要がある
・毎日が苦痛なく過ごせるように、医師の指示のもとペインコントロールを行う
・病状の急激な悪化も考えられるため、あらかじめ医師の予後予測に基づく介護サービス等の準備を検討しておく

・短期間で病状が急激に変化する可能性もあるため、ケアチームでタイムリーな状態把握ができるような体制を作り、医師へ報告できるようにする

【日常生活について】
・残された時間を家族とともに穏やかに過ごせるように関係機関で支援して行く
・家族全員が心に残る看取りができるように支援していく
・身体の清潔を保持するため、病状に応じた入浴方法を検討する
・本人のやりたいことを制限せずに、穏やかな毎日が過ごせるようにする
・病気の進行によって生じる身体的、精神的負担を軽減させるような支援を検討する
・病状の進行に伴って生じる不安や恐怖を受け止め、話を傾聴していく
・毎日苦痛なく過ごせるように、生活の質の維持向上に配慮した支援を検討していく
・病状に応じた食べやすい食事形態を検討する
・最期を迎える場所(自宅・病院・施設)を決めてもらえるように意思決定の支援を行う
・病状や状態の変化に合わせて、介護保険の区分変更申請も検討する
・終末期の意思決定についてサポートするため、エンディングノートやACPについての情報提供を行う
・入浴するかどうかの判断に迷った際の基準をあらかじめ医療機関に確認しておく
・ベッドの周囲に大切な品、思い出の品を置いたり、好きな音楽を流したりしてリラックスできるようにする

【生活環境の整備について】
・安全に生活できる住環境を整備して、生活領域を広げるようにする
・自宅内における転倒危険個所を明らかにし、必要に応じて改修したり、本人に注意を促していく
・安全に生活できる住環境を整備して、転倒リスクを軽減していく必要がある

【緊急時の対応について】
・病状の異変(痛み・倦怠感・吐き気・食欲低下・むくみ)を早期発見できるよう、各関係機関との連携を密に行っていく
・緊急時の対応方法(連絡先・救急搬送等)をあらかじめ利用者及び家族、医師に確認しておき、ケアチームで共有しておく
・痛みの症状がある場合は、速やかに医療機関へ連絡する
・在宅生活が困難になった場合や緊急時の対応方法をチーム間で共有しておく
・利用者・家族とチーム間で、緊急時の連絡方法を決めておき、24時間連絡体制を一覧にして家族に渡しておく

【介護負担軽減】
・家族の身体的・精神的負担を軽減できるようにチームでサポートしていく必要がある
・介護者の身体的・精神的負担の軽減や不安の解消のため、しっかり話を聞き、寄り添いながら傾聴していく

結論
・今回のサービス担当者会議で提示したケアプラン原案内容について、利用者及び家族、ケアチームで協議した結果、原案通りに実施していくことで合意を得た。
・サービスの利用についてはしばらく様子観察していき、状態変化などがあった際に、内容について再検討する

残された課題
現状はしばらく状態観察とし、問題が発生した場合には必要に応じてサービス担当者会議は開催する。

【看取り・ターミナル】ケアプラン文例(記入例)100事例看取り・ターミナルケアプランの文例・記入例を作成しました! ・記録の書き方がよくわからない・・・ ・文例・記入例を参考にして効率的...