先日、厚労省が介護事業所の利益率についての資料を公表した
平成29年度介護事業経営実態調査
国の言い分は
『介護サービス事業所の利益率は中小企業以上でまだまだ利益率が高い』
『来年度の介護報酬改定において介護報酬を下げることができる!』
という言い分(言いがかり)である
この考え方はあきらかにおかしい!
介護現場の現実を全く把握していないのか?
それとも
把握はしているけど、介護報酬を下げるためのいいがかりなのか?
いずれにしても『とんでもない言い分』である
しかし、3年前の報酬改定においても
『介護サービス事業者の利益率が高い』と言われ
介護報酬は大幅に引き下げられている・・・
今後、来年度の介護報酬の低下により事業の継続が不可能で
経営困難になることが予想される事業所は間違いなく増加する
介護業界の収益の悪化と景気の上向きにより
我々の業界はこれまで以上に人材不足に拍車がかかる
しかしこの厚労省が指摘する介護事業所の利益率について考えてみると
ツッコミどころが満載である
一番のツッコミどころは一般の産業との比較において
介護事業所は中小企業レベルが多いのだから
一般の中小企業と比較しなくてはならない
その一般中小企業に比べて、まだまだ利益率が高い!
と言われている点である
しかし、介護業界は全産業の平均賃金より10万円ほど安いと言われている
介護事業は人件費を削って、事業継続のために利益を生み出している
いや絞り出しているのだ
だから一般の中小企業は介護業界レベルの人件費にすれば
利益率は飛躍的に伸びるし
介護業界は他産業並みの人件費にすれば
赤字に転落である
(すでに赤字に転落しているところも多いが・・・)
このような現実を知ってか、知らずか
来年度の報酬も『儲けすぎ!』のレッテルを貼り
報酬を下げようと目論んでいる
しかし
機能訓練などの自立支援で介護認定が下がれば、報酬が減る
人が集まるはずがない。