アセスメントを学びたい

アセスメントにおける重要な2つの視点

アセスメントはケアマネジメントプロセスにおいて
最も重要!
と言っても過言ではない

アセスメント次第で、ケアプランが
いやケアマネジメント全体が上手くいくかを左右する

そんなわけで今日はアセスメントのポイントを解説する

まず1つ目
何が起こっているか?
なぜ起こっているか?を探る

アセスメントとは『利用者の望む暮らし なりたい自分 困りごとを
あきらかにする』

そこから支援の方向性や解決方法を導き出すことを考えていく作業である

面接では利用者と共に主訴の確認などを行いながら話を進めるのだが

ついついやってしまいがちなのは
すぐにサービスを提案してしまうことだ!
テレビショッピングのように
あれが便利ですよ!
このサービスが良いですよ!
今なら無料お試しキャンペーン中ですよ!

などとサービスの押し売り状態にならないように注意が必要だ!

主訴に関わる困りごとが生じている要因を探っていく

利用者の生活にいつ頃から、
何が起こって困っているのか?
何が生活の支障となっているのか?
なぜその問題が発生したのか?
以前はどうしていたのか?
今後はどうなっていくことが予想されるのか?

現在 過去 未来の視点で

などなぜ問答を繰り返し探していく

利用者や家族が抱える問題には必ず、独自が伴う
一見似たような問題であっても
本人を取り巻く環境や
その人の性格や問題への対応能力などによって要因は様々である

つまり十人十色
人生いろいろということである

情報を収集する際は問題の表面を見るだけでなく
その背景にある見えない部分を探る視点が重要なのだ

パッケージの表だけを見るのではなく
裏面に書かれてある
製造年月日や生産地、原材料を見ることが大切なのである!
2つ目は
本人との会話や
非言語によるコミュニケーション
(例えば目線やしぐさ、相づちや表情)
を通じて
情報をお互いに確認しながら問題を認識し
これから取り組むべき課題を明確にしていく共同作業

ここで重要なのは、ケアマネの一方的な作業ではなく
共同作業であるということだ
利用者が一方的に聞き取り調査(事情聴取をされるのではなく)

これから、ともに自分らしい生活を築いていくための
最初の一歩であると認識してもらう事が重要だ
だから、この行動作業であるという事が重要になるのだ
次に大切なのは困りごとの確認だけではなく
利用者自身が持つ力(ストレングス)に着目していくことである

本人が持つ力とはこれまでの人生で培ってきた
経験
知識
生活技術
サポートをしてくれる人とのつながり
など周囲の環境も含んでいる

ケアマネージャーは面接で利用者が話してくれたことから
利用者自身の力やその限界に気づき
その上で問題への対処能力を引き出すサポートを行う(エンパワメント)

専門職としての面接技術を駆使し
ときに情報提供を行うことで相手が話しやすくなるように援助する

利用者が自分の近況などを語ることで
現在の立場や問題を認識していくプロセスは
自立した生活を続けていくための第一歩でもあるのだ


コピペで使える経過記録文例集 アセスメント編
アセスメント

【アセスメント実施】

利用者宅において利用者本人と面接し、その趣旨を利用者及びその家族に対して十分に説明し、理解を得て同意を得た後アセスメントを実施する。 ※別紙参照

【電話での簡易アセスメント】

訪問によるアセスメントが困難な為、電話において、新たな課題分析の必要性についてアセスメント(情報収集)を実施し、ケアプラン原案を作成する。※別紙参照

【モニタリング兼アセスメント】

利用者宅においてモニタリングを実施した後に、来月のケアプラン見直しに係る、アセスメントを合わせて実施する。(利用者本人と面接し、その趣旨を説明し、同意を得た後に実施した。)
※別紙参照

【担当者会議前アセスメント】 

相談日から介護サービスの利用までの日程が短かったため、担当者会議開催前に利用者宅において利用者本人と面談し、その趣旨を説明、同意を得た後、アセスメント実施した。その結果、あらかじめ作成したケアプラン原案の内容で良いと判断したので、その後サービス担当者会議を実施する。  ※別紙参照

介護サービスの提案

【介護サービス事業所の提案】

介護サービ事業所の一覧を提示したうえで、〇〇事業所及び̻✕✕事業所の特徴や利用料金等をパンフレットを用いて説明する。利用者及び家族より「ケアマネジャーに一任する」との返答をいただいたため、〇〇事業所の利用を提案する。

【ホームヘルパーの提案】

事業所の一覧を提示したうえで、〇〇事業所及び̻✕✕事業所の特徴や利用料金・担当可能なエリア・営業時間・休日等をパンフレットを用いて説明する。利用者及び家族より「ケアマネジャーに一任する」との返答をいただいたため、〇〇事業所の利用を提案する。

【デイサービスの提案】

事業所の一覧を提示したうえで、〇〇事業所及び̻✕✕事業所の特徴や利用料金・送迎可能なエリア・入浴体制・空き状況等をパンフレットを用いて説明する。利用者及び家族より「ケアマネジャーに一任する」との返答をいただいたため、〇〇事業所の利用を提案する。デイサービスは体験利用や見学が可能であることを伝え、後日調整することになる。

【訪問看護の提案】

事業所の一覧を提示したうえで、〇〇事業所及び̻✕✕事業所の特徴や利用料金・担当可能なエリア・営業時間・休日・夜・朝、深夜の体制等をパンフレットを用いて説明する。利用者及び家族より「ケアマネジャーに一任する」との返答をいただいたため、〇〇事業所の利用を提案する。

【ショートステイの提案】

事業所の一覧を提示したうえで、〇〇事業所及び̻✕✕事業所の特徴や利用料金・予約申込み方法・送迎可能なエリア・入浴体制・空き状況等をパンフレットを用いて説明する。利用者及び家族より「ケアマネジャーに一任する」との返答をいただいたため、〇〇事業所の利用を提案する。デイサービスは体験利用や見学が可能であることを伝え、後日調整することになる。

【福祉用具の提案】

事業所の一覧およびカタログを提示したうえで、〇〇事業所及び̻✕✕事業所の特徴や利用料金等を説明する。利用者及び家族より「ケアマネジャーに一任する」との返答をいただいたため、〇〇事業所を提案する。(特徴:事業所所在地が住所から近い 福祉用具の搬入等の対応が早い 用具のメンテナンスが充実している)

【住宅改修の提案】

事業所の一覧およびカタログを提示したうえで、〇〇事業所及び̻✕✕事業所の特徴等を説明する。利用者及び家族より「ケアマネジャーに一任する」との返答をいただいたため、〇〇事業所を提案する。(特徴:事業所所在地が住所から近い 介護保険の住宅改修の施工実績が多い)※利用料金の合い見積もりを取ることも可能であると伝える。

【入所施設の提案】

老人ホームの一覧およびパンフレットを提示したうえで、〇〇老人ホーム及び̻✕✕老人ホームの特徴や利用料金等を説明する。利用者及び家族より「ケアマネジャーに一任する」との返答をいただいたため、〇〇老人ホームを提案する。(特徴:ホーム所在地が住所から近い 利用料金が希望と合致している 現在空室がある)後日、見学に行くことになる。

課題分析標準23項目

基本情報に関する項目
No. 標準項目名 項目の主な内容(例)
1 基本情報
(受付、利用者等基本情報)
居宅サービス計画作成についての利用者受付情報(受付日時、受付対応者、受付方法等)、利用者の基本情報(氏名、性別、生年月日・住所・電話番号等の連絡先)、利用者以外の家族等の基本情報について記載する項目
2 生活状況 利用者の現在の生活状況、生活歴等について記載する項目
3 利用者の被保険者情報 利用者の被保険者情報(介護保険、医療保険、生活保護、身体障害者手帳の有無等)について記載する項目
4 現在利用しているサービスの状況 介護保険給付の内外を問わず、利用者が現在受けているサービスの状況について記載する項目
5 障害老人の日常生活自立度 障害老人の日常生活自立度について記載する項目
6 痴呆性老人の日常生活自立度 痴呆性老人の日常生活自立度について記載する項目
7 主訴 利用者及びその家族の主訴や要望について記載する項目
8 認定情報 利用者の認定結果(要介護状態区分、審査会の意見、支給限度額等)について記載する項目
9 課題分析(アセスメント)理由 当該課題分析(アセスメント)の理由(初回、定期、退院退所時等)について記載する項目

課題分析(アセスメント)に関する項目
No. 標準項目名 項目の主な内容(例)
10 健康状態 利用者の健康状態(既往歴、主傷病、症状、痛み等)について記載する項目
11 ADL ADL(寝返り、起きあがり、移乗、歩行、着衣、入浴、排泄等)に関する項目
12 IADL IADL(調理、掃除、買物、金銭管理、服薬状況等)に関する項目
13 認知 日常の意思決定を行うための認知能力の程度に関する項目
14 コミュニケーション能力 意思の伝達、視力、聴力等のコミュニケーションに関する項目
15 社会との関わり 社会との関わり(社会的活動への参加意欲、社会との関わりの変化、喪失感や孤独感等)に関する項目
16 排尿・排便 失禁の状況、排尿排泄後の後始末、コントロール方法、頻度などに関する項目
17 じょく瘡・皮膚の問題 じょく瘡の程度、皮膚の清潔状況等に関する項目
18 口腔衛生 歯・口腔内の状態や口腔衛生に関する項目
19 食事摂取 食事摂取(栄養、食事回数、水分量等)に関する項目
20 問題行動 問題行動(暴言暴行、徘徊、介護の抵抗、収集癖、火の不始末、不潔行為、異食行動等)に関する項目
21 介護力 利用者の介護力(介護者の有無、介護者の介護意思、介護負担、主な介護者に関する情報等)に関する項目
22 居住環境 住宅改修の必要性、危険個所等の現在の居住環境について記載する項目
23 特別な状況 特別な状況(虐待、ターミナルケア等)に関する項目