こんなケースがよくある。
退院前の自宅訪問(家屋調査)で
PTやらOTなどのリハスタッフや看護スタッフ等が
こぞって自宅に行き、声高らかに言うわけです。
「ここに手すりをつけた方が良いですね 」
「この福祉用具があれば入浴できますね」
しかし、退院し実際に生活してみると・・・
・全く使われず、タオル掛けになった手すり・・・
・物置きになっているシャワーチェア
・コンセントの抜かれた電動ベット
なぜこんな事がおこるのだろうか?
理由は2つ考えられる
1つ目は
病院スタッフからの圧力に利用者 家族 ケアマネが負けてしまっている
ケアマネは家族からこんな事を言われます。(家屋調査数日後・・・・)
家族「ケアマネさん、私は自宅で 入浴出来るか不安なんですよ・・・」
ケアマネ「入浴が不安なんですか?」
家族「私の体力で介助が出来るか・・・」
ケアマネ「なぜ家屋調査の時に 言われなかったのですか?」
家族「あんな偉い先生方が、よってたかって手すりが要るだとか言われたらねぇ~」
自宅訪問(家屋調査)や退院前カンファレンスには独特な雰囲気がある
医師をはじめ、看護師やリハスタッフ、またはケアマネなどが顔を合わせ
家族や本人が意見を言いにくい雰囲気があるのではないか?
つまりアウェー感があるのではないか?
我々は専門バカになりすぎて、利用者や家族の声なき声に気づかない事がある
「できるのだから、やりなさい」という考え方は病院では通じでも自宅では通じない
「できることはかならずやれる」のなら
生活習慣の乱れ、居室の乱れなどないのだ。
わかっちゃいるけど、できないんだよな~
在宅というのはそんなものだ
人間の生活とはそういうものなのだ
特にケアマネは、利用者や家族の代弁者となり
専門的な知識で圧倒してくる病院スタッフと
時に戦い、 時にパイプ役にならなければならない。
退院後の答え合わせができていない
こんな事例がよくある
・病院のリハビリで使っていた歩行器を使わなくなった
・退院後、リハビリ意欲が持てず、消極的になってしまった
・自宅で転倒し再入院した
・退院前に浴室に手すりを取り付けたが、退院後はタオル掛けになっていた
なぜこのような事が繰り返されるのか?
それは病院側が退院後の患者さんのその後に関心を持たないからだ!
ケアマネは退院後の状況を病院側へフィードバックする事があるだろうか?
ケアマネも退院後の情報を病院へ伝えていないようだ
つまり退院した患者さんがどうなったのかという、答え合わせを行っていない
だから同じ過ちを繰り返してしまうのではないだろうか?
なぜ手すりは使われなかったのか?
なぜリハビリに対する意欲がなくなったのか?
評価することなく
次から次へと新しい患者さんの退院支援を行っている
これでは同じ過ちを繰り返すのはあたりまえじゃないだろうか?
退院時は病院からケアマネへ情報提供
退院後はケアマネから病院へ情報提供
この流れが出来なければ、不幸な患者さんを繰り返し作ってしまうのだ!