ケアマネの教科書

ケアマネージャーの選び方 ~良いケアマネと最悪なケアマネ~

利用者にとって
ケアマネ(介護支援専門員)との出会いは人生の分かれ道である
それこそ、在宅介護生活が良いも悪いも・生きるも死ぬも、ケアマネ次第である

利用者や家族にとってのケアマネとの出会いは

学生にとっての良い先生(教師)との出会い
患者にとっての良い先生(医師)との出会い

に匹敵するほどである重要なわけである

そんな影響力の大きいケアマネであるが
レベルは千差万別なのだ

今日はケアマネージャーの選び方を教えたい!

ケアマネを選ぶ際に参考にしてほしい

ケアマネージャーの選び方

まずは、良いケアマネージャーとはどのようなケアマネジャーであろうか?

よく話を聞いてくれる

ケアマネの中心的業務の中には『相談業務』がある。そう!中心業務である。

なぜ中心業務なのか?
ケアマネは『利用者や家族の困りごとの解決』が絶対的なミッションである。それは利用者から困りごとや悩み、不安を聞き出さなければ解決策は見いだせない!手の打ちようがないのだ!サービスの調整のしようがないのだ。

また相談しようと思っても、話すらも聞かずに自分の提案ばかりするようなケアマネはやめておいた方が良い。そんなケアマネは『自分の系列事業所のサービスを押し付けてくるだけ』のことが多い

ケアマネはあらゆる相談援助技術を活用して、利用者の『本音、困りごと、悩み、心配事、不安』そして、『望む暮らし、なりたい自分、やってみたいこと』を引き出すのが仕事だ!

サービスの引き出しが多い

ケアマネは利用者の困りごとを、あらゆる社会資源と結びつけて解決につなげていく。社会資源とは介護サービスや病院、地域住民、医療・保健・福祉の制度 人脈 なんでもありだ!

ただ知っているだけではなく、これらの社会資源とのつながりがあり、自分の引き出しとして、いつでもストックがあり、利用者の相談があれば、ただちに調整して利用につなげていく。

これが理想的なケアマネージャーの姿だ!

そのためには介護事業所や病院に足しげく通い、地域の勉強会に参加し、新しいデイサービスや施設ができれば見学会に行く。

サービス事業所のスタッフとコミュニケーションを取り、『あのケアマネさんの頼みなら断れないね~』と言われるくらいの人脈を作る必要がある。

間違っても、自分の系列・併設の事業所ばかりを機械的に提案するようなケアマネはやめておいた方が良い!

間違っても、サービスの引き出しが少なく、提案がいつもワンパターンなケアマネはやめておいた方が良い!

良いケアマネージャーはサービス制度、人脈の引き出しを多い!

連絡がつきやすい

ケアマネは利用者の生活を支えるので基本的に24時間営業に近いと思ってよい

  • 5時過ぎたら連絡が取れない
  • 土曜 日曜 祝日は連絡が取れない

などのケアマネは避けたほうが良い

ケアマネにも休日は必要だが、利用者の生活は24時間365日『待ったなし』なので

  • 事務所に不在の時も携帯電話に転送される。
  • 担当ケアマネが休みでも、他のケアマネがサポートしてくれる。

フットワークが軽い



『介護サービスを利用したい』『入所できる施設を探している』介護に関する悩みはいろいろあるが、ケアマネージャーは利用者や家族の希望を必要な社会資源(会議サービス)に結びつけるのが仕事だ!

それが、相談しても全く動いてくれない!紹介してくれない!訪問してくれない!の『ケアマネくれない族』が結構いる。やります!行きます!といって全く動かない『ケアマネやるやる詐欺』も存在する。

『めんどくさいからなのか?』『忘れているのか?』『良い提案が見つからないからなのか?』理由はともあれ、とにかく相談してからの動きが遅い!

いずれにしてもフットワークが重い『ナマケモノ・ケアマネ』とは縁を切ったほうが良い!
このようなケアマネを選ぶほうが良い!

それでは最悪なケアマネージャーとは何なのか?



最悪なケアマネージャー

ひよっこケアマネ

新人ケアマネジャーは基本的に、制度にも精通しておらず、社会資源の引き出しも少ない。相談しても即答できず『また調べて電話します!』と少し頼りにならない。利用者や家族にしてみれば新人ケアマネが成長するのに付き合っているほど暇ではない!

『病院で手術をするのに研修医に任せられるか?』ということだ!
新人ケアマネでも、先輩ケアマネがサポートしてくれる体制かどうかを確認したほうが良い!

御用聞きケアマネ

『利用者の欲するサービスを言われるがまま調整する』これが御用聞きケアマネだ!一見悪くないように思えるが、専門職としての意見や考えがなく、利用者の言われるがままサービスを紹介するだけ。これでは専門職である意味がない。

サービスの紹介だけなら近所のおばちゃんでもできる。Google先生に聞いたほうがよっぽど的確な紹介をしてくれる。

きちんと専門職としての考えがあり、予後予測、サービスを利用することの意味、効果、メリット、デメリット、料金の説明。これらの情報をきちんと提供し、利用者が自己決定できるような説明責任を果たせるケアマネでなければ専門職である意味がない

強引ケアマネ

『専門職としての提案力はあるが、利用者の話をじっくり聞けない』このようなケアマネもいる。ベテランになると、長年の経験からくるデータベースが蓄積されているため、『あの人のときはこれでうまくいったから、きっとこの人もこのサービスでうまくいく!』このように考えてしまうのである。

あの利用者でうまくいったからと言って、この利用者でうまくいくかどうかはわからない。専門職としての自分の意見を押し付けることがあってはいけない。

さらにこの手のケアマネは人の話を聞かない傾向にある。それは『すでに頭の中にサービスが決まっているので』聞く耳を持たないのだ。つまり『つべこべ言わずに、黙って私の言う通りにしなさい!』ということだ。

もし、強引ケアマネの提案を拒否すると『だったら好きなようにすれば!』と突き放される可能性がある。

よって、このようなケアマネも避けたほうが良い

俺様ケアマネ

『事業所に対して、私が利用者を紹介してやってんのよ〜』と勘違いしているケアマネだ。このようなケアマネも時々存在する。つまり『勘違いケアマネ』である。このようなケアマネは横柄であるため、基本的に介護サービス事業所のスタッフから嫌われている

そんなわけなので、例えば『急遽サービスの追加利用をお願いしたい』『ここまで送迎で迎えに来てほしい』などの『無理がきかない』のだ! なぜならば嫌われているから・・・

このようなケアマネがつくる介護チームは結束力がなく、情報伝達、情報共有もうまくいかず、『ヌケ・モレ』がある。挙句の果てにケアマネが『情報は速やかに私に報告して!』みたいなことを言うもんだから、さらに嫌われてチームがバラバラになる。

このようなケアマネも避けたほうが良い

囲い込みケアマネ

『自分の事業所へ利益誘導するだけ』このようなケアマネも存在する。これはつまり自分の系列・併設の介護サービス、例えばデイサービスやヘルパーの利用を機械的に提案していくセールスマンのようなものだ!

そこにサービスの必要性や利用者のニーズなど存在しない。あるのは自事業所の利益だけである。

このような『抱え込み・囲い込みケアマネ』はケアマネの名を名乗る資格すらもない!

見て見ぬふりケアマネ

『利用者の希望やニーズはわかっているが、忙しいのでそっとしておく』このようなケアマネも存在する。利用者が介護サービスの種類を変更したり、追加したり、減らしたり、新規利用したりすると、ケアマネは膨大な手間がかかる。これは事実だ!

書類作成(プランの変更等)
・サービス調整
・サービス担当者会議の開催

そんなわけなので利用者に問題が発生しても、いわゆる『見て見ぬふりをして、そっとしておく・・・』

こんなケアマネも避けた方よい

では次に、最悪なケアマネージャーに出会ってしまったら(貧乏くじを引いてしまったら)どうしたらよいか?

これはもうケアマネを変更したほうが良い

ケアマネージャーの変更方法

ケアマネの変更方法はそんなに難しくない(ケアマネの所属事業所ごと変更する場合)

ステップ1 新しく担当してもらうケアマネを探しておく
ステップ2 旧ケアマネに『お宅とは契約を解除します!』と伝える(口頭でOK)
ステップ3 『居宅サービス計画作成依頼変更届け出書』に署名・捺印して新ケアマネに役所へ提出してもらう。

完了!

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そんなわけで、ケアマネもいろいろであるが

ケアマネとの出会いは運命の分かれ道と思って、是非、神対応のスーパーケアマネ(介護支援専門員)に出会ってもらいたい。

★今日のまとめ★

①良いケアマネとは『よく話を聞き』『フットワークが軽く』『情報やサービスの引き出しが多く』『連絡が取れる』ケアマネである。

②最悪なケアマネとは『自己中で』『御用聞きに成り下がり』『横柄で』『利益だけを追求する』『怠慢』なケアマネである。

③ケアマネを変更したい場合は速やかに変更する!手続きは簡単である!

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