相談援助技術を学びたい

ケアマネは話す技術より聞く技術

多くの人は聞くことより話すことのほうが好きである。

『いやいや私は人前で話すのが苦手で』と言うかもしれない

それは大勢の人の前で話すのが苦手なだけである。

『いやいや私は1対1でも話すのが苦手で』と言うかもしれない

それは見知らぬ人と話すのが苦手なだけであって

仲の良い友人や家族であればいくらでも話すことが出来るはずである。


ということで人は聞くことよりも話すことのほうが基本的に好きなのである。


相談援助の場面においても
利用者や家族はケアマネの話しを聞くよりも自分の話を聞いて欲しいのだ。


そしてケアマネはその『聞いて欲しい』というニーズに応えなければならない。なぜなら

     人は自分の考えを相手に伝えることで、自分の悩みを無意識に頭の中で整理している。

     相手の話をしっかりと聞き、理解していなければ、適切なアドバイスなど出来ない。

     相談者は『自分のことを理解してもらった』と思って初めて聞き手のアドバイスを受け入れることができる。


以上の理由から、相談援助場面においてはこちらの意見を言葉で伝えるより前に、相手の話を聞くことに徹したほうが効果的で波及効果が高い。

『話しすぎた~』『余計なこと喋りすぎた~』と反省することはあるが

『今日は人の話を聞きすぎた~』と反省することはまず無い。

しかし、話し上手な上に聴き上手な人っているだろうか?
ある講義を聞いていて
誠に立派なお話をされているケアマネさんがおられた
とてもわかりやすく、ボキャブラリーも豊富で
本当に良い講義であったが・・・

この方は現役のケアマネだ!
あまりによく喋られるので
利用者や家族の前でも、大演説大会を開いている
彼の姿しか思い浮かばない・・・

もし、利用者や家族、また職場の同僚や部下に対して
しっかりと話を傾聴し、講演会になられたら変身し
大先生となられるのであれば、まさに神の領域

ということでケアマネジャーは話す技術よりも
聞く技術を身に付ける事が重要なのである